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#0035 エッサネイ時代のチャップリン短編映画-1(1915年)

アルコール先生公園の巻
『アルコール先生公園の巻』のエドナ・パーヴィアンスとチャップリン

キーストン社社長のマック・セネットに社長以上のサラリーを要求して会社をやめたチャップリン。結局、8倍以上の1250ドルの週給を獲得してエッサネイ社に移籍します。キーストン時代よりもかなり恵まれた環境で映画作りが出来たのではないかと思うのですが、よく出来たストーリーの秀作が続きます。
しかし、なんといってもこの時代のトピックは、エドナ・パーヴィアンスのデビュー。エドナは、チャップリンの映画にしか出演しなかった女優で、一時チャップリンと恋仲にありましたが結局結婚することはありませんでした。しかし、1923年の『巴里の女性』でチャップリン映画を引退した後も、かたくなに他社からのオファーを断るエドナを、チャップリンは生涯面倒を見ていたと言います。

『チャップリンの役者』HIS NEW JOB 1915年2月1日 チャールズ・チャップリン監督
第一作の『チャップリンの役者』はキーストン社を皮肉った作品と言われているそうです。
この作品のチャップリンは、売れない役者。映画会社の面接にむかうものの、プロデューサーはかわいい女優にしか興味がなく、いきがかりで小道具係に。しかし撮影中の映画の現場でうろうろしているところを、監督に適当に抜擢されて役者として出演することになります。ここで、衣装のないチャップリンはスター俳優の楽屋に入り込み、勝手に衣装を拝借してしまうわけですが、これは1年前の『ヴェニスにおける子供自動車競走』で、チャップリンが実際にやったことですね。結局、チャップリンは役に立つはずもなく、監督や衣装を取られた大スターも加わって大騒ぎになって幕となります。
また、この作品では驚くべきことが一つ。カメラが移動している!。この時期のチャップリン短編映画はほとんど固定カメラによる全景撮影ですが、この作品の1シーンでわずかながらチャップリンの動きにあわせてカメラが前後するんですね。特に目立った撮影効果が出ているわけでもなく、いかにもためらいがちな移動撮影ですが、妙に感動してしまいました。
グロリア・スワンソンが端役で登場しており、参考文献によると役はステノグラファー(速記者)と言うことになっています。このフィルムで文章を作成している女性はプロデューサー事務所の隅でタイプを打っている女性しかいません。別に秘書という役がありアグネス・エアーズという女優が演じているのですが、グロリア・スワンソンがこのタイピングしている女性かどうか不明です(見た目違うような気もするのですが・・・)。スワンソンが、チャップリンのスクリーンテストで落とされたことは有名ですが、ほんの端役ながら共演もしていたんですね。

『酔いどれ2人組』(アルコール夜通し転宅)A NIGHT OUT
 1915年2月15日 チャールズ・チャップリン監督
エドナ・パーヴィアンスが初登場する記念すべき作品。彼女はこの作品以降、1923年の『巴里の女性』で引退するまでチャップリン映画一筋。他の映画には一度も出演しませんでした。
チャップリンと相棒ベン・タービンは、洒落た金持紳士が気に入らずちょっかいを出すが、警官ににらまれて酒場に退避。ついつい飲みすぎて、泥酔状態でとなりの高級レストランに迷い込みます。そこで、もう一度金持紳士に遭遇して、大騒ぎを起こし給仕長にたたき出された二人はホテルの部屋に戻りますが、その向かいは怖い給仕長と妻(エドナ・パーヴィアンス)の部屋。再び給仕長に追い出されたチャップリンは別のホテルにお引越し。しかし、給仕長夫婦もホテルが気に入らず、よりによってチャップリンの引越し先の向かいの部屋に移ってくる。取り残されたベン・タービンは公園で散歩中のチャップリンに再会し、諸々文句を言うがレンガで殴り倒される。ホテルに戻ったチャップリンはお休みの準備中。しかし、向かいの部屋で犬と遊んでいたエドナが逃げた犬を追いかけて部屋に迷い込んできて・・。戻った給仕長と意識を取り戻したタービンも参加して大騒動で幕。
後半のドタバタはキーストン時代の『メーベルの奇妙な苦境』とそっくりですが、ギャグのキレははるかに上達していますね。相棒のベン・タービンは、このフィルムのナレーションの永井一郎氏が”かわうそ”と呼んでいるとおり、見た目も演技もチャップリンに引けをとらない面白さ。扮装にはチャップリンの影響が見られるかもしれません。エドナ・パーヴィアンスは、例のグロリア・スワンソンが落とされたスクリーンテストで合格しての初登場ですが、なかなかの好演。パジャマ姿でベッドの下からちょこっと顔を出すシーンが良かったですねぇ。

『チャップリンの拳闘』THE CHAMPION 1915年3月11日 チャールズ・チャップリン監督
犬を散歩中にスパーリング相手募集の張り紙を見かけたチャップリンは、ボクシングジムに乗り込みます。いかにも強そうな連中が次々とノックアウトされる中、チャップリンはグローブに仕込んだ蹄鉄でジムの強豪ボクサーをノックアウト。チャンピオンへの挑戦者となります。八百長の誘いもきっぱりと断り、試合を向かえたチャップリンは大男のチャンピオンを相手に大健闘、最後は愛犬の助けを借りてついにチャンピオンをノックアウトします。
チャップリンのボクシングシーンは、キーストン時代の『ノックアウト』でロスコー・アーバックルの試合の審判で登場しただけ。選手としてはこの作品が初めてですね。しかし、相変わらずロープを使った切れのよいギャグを見せてくれます。大男相手に一歩も引かないところが人気のポイント。散々パンチを食らってへろへろになりながらも勝利を収めます。試合シーンのチャップリンの体術は見ものであります。
観客の一人としてエッサネイ社の創立者G.M.アンダーソンが出演しているらしいのですが判別できず。彼は、『ブロンコ・ビリー』シリーズの大ヒットで、初の西部劇役者として有名になりました。

『アルコール先生 公園の巻』IN THE PARK 1915年3月18日 チャールズ・チャップリン監督
キーストン時代のチャップリン初監督作品『恋の20分間』のリメイク版。全体の感じもキーストン映画に良くあるドタバタ調。公園のカップルを狙うスリのチャップリン。かわいいこと見るとちょっかいを出します。そこに一人、本(何故結婚したのか?)を読みながらニタニタと楽しそうなエドナ・パーヴィアンス。チャップリンとエドナ、洒落者フランス人カップル、エドナの恋人、公園警備の警官などが入り乱れてスリとナンパを繰り返し、最後は池にドボンして幕。
やはり会社を変わっても急激に作風が変わるわけではありませんね。お得意のレンガ投げも入って、"良くある”どたばたコメディ。エドナのアップが何度か入りますが、これは映像としては新しいかもしれません。しかもエドナの笑顔が屈託なくてよい。ドタバタコメディ作品としては、『恋の20分間』の方が面白かったかな。
エッサネイ社に移ってから作品の間隔が長くなっているのですが、この作品は前作(『チャップリンの拳闘』)の1週間後。内容がリメイクであり、出来もそう良くないので何かの都合で早撮りの必要があったのかもしれません。

(参考文献:「チャップリンのために」 大野裕之編集 とっても便利出版部発行より)

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