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#0051 エッサネイ時代のチャップリン短編映画-3(1915年~1918年)

改心
”チャップリンの改心”

1915年後半から1916年までのエッサネイ社作品。チャップリンの芸では『清掃係』で見せる、恋に破れたチャップリンの放心の表情や、『改心』の泣き芸が印象に残ります。作品の発表間隔も1ヶ月~2ヶ月近くとなり、ストーリーも良く練りこまれた傑作が多く。ここでの実績を踏まえていよいよ空前のサラリーでミューチュアル社に移るチャップリンの実力を十分にうかがい知ることが出来ます。にほんブログ村 映画ブログへ

『チャップリンの清掃係』THE BANK 1915年8月9日 チャールズ・チャップリン監督
銀行の清掃係のチャップリン。今日は銀行位置のエリート、出納係のチャールズの誕生日。秘書のエドナもチャールズに首っ丈で、ネクタイに手紙をつけてデスクの上に準備万端。それを見つけたチャップリンは「チャーリーへ」という手紙を自分宛と勘違い。返事の手紙と花束をエドナのデスクに置きます。しかし、それが清掃係のチャップリンからだと知ったエドナは花束と手紙をゴミ箱へ。影から見ていたチャーリーは、すっかり落ち込んで捨てられた花束を拾ってどうしようか思案するうちに寝込んでしまう。夢の中で、チャップリンは銀行強盗団を撃退した大ヒーローになり、エドナの心もしっかりつかむが、言いところで目が覚めてモップに抱きついているところで幕。
この頃のチャップリン作品には良くある内容のドタバタ劇が中盤まで続き、特に見るべきものもないかと思ったのですが、捨てられた花を見つけたチャーリーの表情が哀しくてあわれで最高。これも、後のチャーリー像につながる表情ですね。特に泣きも怒りもしないのですが、見ているほうにはチャップリンの悲しみが痛いほど伝わってきます。この表情と夢オチでチャップリン映画らしい哀愁と笑いに満ちた秀作となりました。

『チャップリンの船乗り生活』SHANGHAIED 1915年10月4日 チャールズ・チャップリン監督
自分の船を沈めて保険金を騙し取ろうとする悪徳船主とその手下の船長。チャップリンはその娘(エドナ・パーヴィアンス)と恋仲。沈める船の船員探しに協力したチャップリンは自分も騙されて船員としてこき使われることになるが、チャップリンとの仲を父親に反対されたエドナも密かに船に忍び込んでいた。作品全体としては平均的な内容だが、船上でチャップリンと船員たちが繰り広げる大騒ぎ、特にクレーンを使ったドタバタはストレートに笑えます。タイミングといいアクションといいすでに神業の域に近づいている(まだまだ、パワーアップしていくはずだが)。最後は、船長が船にダイナマイトを仕掛けて逃げようとするが、チャップリンの活躍で船もエドナも救われ、エドナとチャップリンのハッピーエンド。ちなみに、このDVD-BOXの他の作品と比べてフィルム状態が非常に悪い。件のクレーンシーンが暗くて見にくいのが残念。

『チャップリンの寄席見物』A NIGHT IN THE SHOW 1915円11月20日 チャールズ・チャップリン監督
チャップリンが映画界に入る前に活躍していた、イギリスの喜劇団カノー一座の出し物を映画化した作品。コメディ見物に来た金持ちの酔っ払いと労働者風の男の二役を演じています。同じようなドタバタを演じているものの、金持ちと貧乏人の演じ分けがうまい。常連のエドナ・パーヴィアンスもチャップリンに流し目を送る美女の役で登場。パイ投げ合戦を見ていると、ドリフを思い出すなぁ。

『チャップリンの改心』POLICE 1916年5月27日 チャールズ・チャップリン監督
本当は、『寄席見物』とこの作品の間に、『チャップリンのカルメン』という、セシル・B・デミルなどが競作した作品をパロッた作品があるのですが、DVD-BOXには収録なし。

刑務所から出てきたチャップリン。やってきた偽牧師に虎の子の1ドルをすられてしまいます。安宿に泊まる金もないチャップリンは、偶然であったムショ仲間と意気投合し、不審を感じてつけて来た警官を殴り倒してエドナの家に泥棒に入ります。室内を物色するうちに、エドナが二人に気づき警察署に通報。時間稼ぎのために泥棒に食事を振舞います。相棒がエドナに暴力を振るおうとしたため、チャップリンはエドナを守って相棒と大立ち回り。警官も到着し、相棒は窓から逃亡。チャップリンは捕まりますが、エドナが彼を夫だとかばい事なきを得ます。エドナはチャップリンに1ドルを贈り、チャップリンは感謝の心でまっすぐに伸びる一本道を歩いていき・・・と思ったら、冒頭で殴り倒した警官が向こうから追ってきてチャップリンはユーターン。警官に負われつつ幕。

牧師が実はすりであったりという皮肉な設定も話題になった作品。エドナの家に忍び込もうとする二人を壁に映る影で演出したり、エドナの指輪を狙う相棒のたくらみを顔のクローズアップと指輪のアップでつないで表現したり、映像面で面白い工夫が多々観られます。物陰から二人を伺う警官の登場を、胸につけた星型のバッジから出現させるというのもありました。
冒頭、偽牧師に説教されて、チャップリンが目を潤ませ泣くのですが、本格的な泣き芸は初めて観るのではないかと思います。『キッド』の見事な泣きに通じるものを感じました。秀作。

『三つどもえ事件』TRIPLE TROUBLE 1918年8月11日 チャールズ・チャップリン監督
エッサネイ社による最後の作品は、チャップリンがとっくにやめてしまった後の作品。1918年のこの頃チャップリンはファースト・ナショナル社で『公債』(The Bond)を公開しています。権利関係はわかりませんが、チャップリンが残した未使用フィルムをつなぎ合わせて一本の映画を作ったという珍しい作品。今回ご紹介した『チャップリンの改心』のフィルムが多く使われています。ちなみにチャップリンはこの作品を認めておらず、正式なチャップリン作品には数えられないそうです。

遠隔爆破装置を発明した発明家宅の掃除係がチャップリン。発明を狙う亡国外交官に雇われた泥棒(『改心』の相棒と同じ人物)や、発明家宅警護の警官団が大騒ぎを起こす。内容的には特にとっぴつすべきものはないようです。

(参考文献:「チャップリンのために」 大野裕之編集 とっても便利出版部発行より)

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