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#0055『フランケンシュタイン』ジェームズ・ホエール監督 1931年アメリカ

フランケンシュタイン
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監督:ジェームズ・ホエール
製作:カール・レムリ・Jr
原作:メアリー・シェリー
脚本:ギャレット・フォート/フランシス・エドワード・ファラゴー/ロバート・フローリー
撮影:アーサー・エディソン
出演:ボリス・カーロフ/コリン・クライヴ
    メエ・クラーク/ジョン・ボールズ
    エドワード・ヴァン・スローン/ドワイト・フライ
    フレデリック・カー/ライオネル・ベルモア
    フランシス・フォード

ネタバレですよ

大学から姿を消し、死体をつなぎ合わせた怪物に命を与える研究に没頭するフランケンシュタイン博士(コリン・クライブ)。あとは脳を手に入れるばかりとなったが、間抜けな助手フリッツ(ドワイト・フライ)は手違いで凶悪な犯罪者の脳を持ち帰る。完成した怪物は、雷の電気を応用した蘇生装置により命を吹き込まれる。しかし、怪物はフリッツとフランケンシュタインの恩師ワルドマン博士を殺害して逃亡。

フランケンシュタインとエリザベスの結婚式の日、森をさまよう怪物は小さな女の子と知り合うがこれを殺してしまい、逃亡しつつ披露宴最中のフランケンシュタイン家に迷い込む。エリザベスも怪物に襲われ、市長は討伐隊を結成し怪物を追う。山中で怪物と遭遇したフランケンシュタインは、怪物により風車小屋に連れ去られ、格闘の末小屋上部から転落。怒った市民たちは風車小屋に火を放ち、怪物は炎の中で息絶える。

ということで、メアリー・シェリーの原作を大幅に省略し、主に人造人間製作というショッキングさと怪物退治に重点を置いた作品となりました。最期の炎に包まれる怪物の姿に、若干の哀愁は漂うものの、原作が好きな人にとっては少し物足りないはず。

映画では怪物は生まれる前から悪と定められています。フリッツが盗んだ凶悪犯罪者の脳は、「普通のものとは物理的に異なっている(前頭葉の皺がすくないとか・・・)」とされていますので、怪物の悪性は物理的に決まっているわけです。原作の怪物は、人間に恐れられ、世間に居場所のない自分に悩みぬいた挙句、人間からの過酷な仕打ちを恨み残虐な怪物となります。悪は環境によって悪となるという社会真理を漂わせる原作と比較して、怪物の素性というところからしてずいぶんと深みがありません。

さらに、凶悪犯罪者の脳を持つはずの怪物は、結局言葉もしゃべれず、理論的な判断力も持ち合わせなかったようで、明らかな悪意に基づく行為はほとんどしていないと言えます。助手フリッツを殺したのはたいまつやむちで虐待された恐れから。一緒に花を水に浮かべて遊んだ女の子は、あまりにもかわいかったので、かわいい花と同じように水に浮かぶと思って湖に投げ込んでしまった。これも、原作の怪物が独学でフランケンシュタインを論破するほどの知性を手に入れ、周到にフランケンシュタインに復讐していったのとは対照的でした。

また、フランケンシュタインの方も、死体蘇生に取り付かれるようになった背景などは一切省かれています。自らの手で生み出した命である怪物を忌み嫌い、一片の愛情を注ぐこともなく迫害するフランケンシュタインは、決して許されない罪を犯していると言えますが、そのことに対する彼の葛藤や報いなども描かれませんでした。

そういうことで、原作と比較してしまうといろいろと文句を言いたくなってしまう作品ですが、そもそもそんなことは野暮なことかもしれません。この映画の最大の功績は怪物の造形を世の中に定着させたことにあります。「フランケンシュタイン」は、それまでも舞台で演じられていましたが、怪物には決まった姿形は無かったようです。ボリス・カーロフの演じる張り出した額に生気のない目、つぎはぎの顔に首のボルト。黒いシャツにボタンをしめた上着姿。一度見てしまったら、これ以外の怪物像は思い浮かばなくなるくらい。芸術!。表現主義的な暗い不気味な世界観の中でその怪物が咆え、暴れ、人を襲うのですから、それだけで当時の観客を恐怖させるには十分だったことだろうと思います。純粋に視覚的ホラー映画として眺めるとその良し悪し判断もずいぶん変わってきますね。(ちなみに、1994年のケネス・ブラナー監督・ロバート・デ・ニーロ主演の『フランケンシュタイン』は、かなり原作に忠実なストーリー)。

そもそも、怪物役は『魔人ドラキュラ』で成功したベラ・ルゴシにオファーされましたが、台詞も無く醜い容貌のキャラクターを嫌ったルゴシがそれを断り、ボリス・カーロフが演ずることになりました。が、フランケンシュタインシリーズのヒットでカーロフはルゴシよりもモンスター役者として格上の評価を得たとのこと。人生どう転ぶか分りません。★★★☆☆

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そうなのよ

さすが、オショさん。そのあたりが本当は物語の根幹に触れる部分だと思うんだよね。命を生み出すということでは、神であり母であるフランケンシュタインはあまりにも無責任。ケネス・ブラナー版では、デ・ニーロ扮する怪物が「名前すらつけてくれなかった」とつぶやきますが、その一言に集約されてる。ホエール版は怪物の造形に集中して誰が見てもわかりやすくビジュアル重視で作ったと言う感じですね。

無責任な物語?

この、フランケンシュタイン博士という人がそもそもの悲劇の発端の人物なんですよね。
怪物が生命を受けてから、自分が面倒を見ず、結婚式に行ってしまう無責任さは噴飯ものですよ!!そのおかけで恩師や少女が亡くなってしまう…。
しかも怪物が退治されてからも、彼の罪が問われない。(それは村の皆が誰が作ったものか知らないからなんでしょうが…。知ってても、村の名士の息子だし。)そんな映画今考えるとすっごくおかしいって…。
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