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#0056『見知らぬ乗客』アルフレッド・ヒッチコック監督 1951年アメリカ 

見知らぬ乗客
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監督: アルフレッド・ヒッチコック
原作: パトリシア・ハイスミス
脚本: レイモンド・チャンドラー/チェンツイ・オルモンド
撮影: ロバート・バークス
音楽: ディミトリ・ティオムキン
出演: ファーリー・グレンジャー/ロバート・ウォーカー
    ルース・ローマン/レオ・G・キャロル
    パトリシア・ヒッチコック/ローラ・エリオット
    マリオン・ローン /ジョナサン・ヘイル

”オールド・ムービー・パラダイス!”からの転載記事です。

ニューヨークへ向かう列車の中で出会ったガイ・ヘインズとブルーノ・アントニー。テニス・プレイヤーのガイは身持ちの悪い妻と別れて上院議員の娘アンと再婚しようとしているがうまくいかない。そんなガイのゴシップを知っていたブルーノは列車の中でガイに交換殺人を提案する。冗談だと思い軽くあしらって列車を降りたガイだが、ブルーノは本当にガイの妻を殺害し、ガイに約束の履行を要求する・・・。

1946年の”汚名”以降、4作品(”バラダイン夫人”、”ロープ”、”山羊座のもとで”、”舞台恐怖症”で興行的に失敗したヒッチコックの起死回生の一作。かなり周到に製作されたようで、出だしとラストシーンが異なる二つのバージョンを用意してアメリカとイギリスで公開しています。TUTAYAでレンタルしてきたDVDには両バージョンとも収録されており、アメリカ版のみに収録された有名な「聖職者のオチ」も見ることができました。

一方的に交換殺人を実行する狂った男と何とか逃れたい主人公。よく出来たストーリーの作品ですが、原作はパトリシア・ハイスミス。脚本はレイモンド・チャンドラー(”三つ数えろ”)とチェンツイ・オルモンドの二人がクレジットされていますが、実際はチャンドラーとヒッチコックの協働がうまくいかず途中からオルモンドに交代したようです。実は、最初ヒッチコックは脚本をダシール・ハメット(”マルタの鷹”)に依頼しようとしたらしいのですが、ハメットの秘書のスケジュールミスにより実現しなかったというエピソードが残っています。ミステリファンには実に豪華なシナリオ陣でため息が出るばかりです。

なんといっても不気味でかつ印象的なのは、狂人ブルーノを演じたロバート・ウォーカーの怪演。ガイの妻を殺害した後、約束の履行を迫って徐々にガイの人間関係の中に入り込んでくる様が、不気味な挙動を通して実に恐ろしく描かれています。有名なテニス観客席で一人だけボールを追わずじっとガイを見つめているブルーノの姿。久しぶりに見ましたがやっぱり怖いです。(下記リンクの予告編で見ることができます)

狂人ブルーノの目元が妙に優しげというか、涼しげというか、そこが異常な行動とのアンバランスで不気味さを増しているように思えるのですが、”澄んだ瞳の狂人”って他のヒッチコック作品にもいたような気がして思い出せないんですよね。”白い恐怖”のグレゴリー・ペック? うーん・・。ちょっと今まで見てきたヒッチコック映画で思い当たるものを見返してみようかと思います。

このブルーノ役のロバート・ウォーカーが妙に気になって、調べてみたのですがジェニファー・ジョーンズ(終着駅、慕情など)の元夫だったのですね。ジェニファーが有名になるにつれて夫婦仲はうまくいかなくなり離婚。彼女との間にもうけた二人の息子も俳優になったものの大成はしなかったようです。ロバート・ウォーカー自身もかなり情緒不安定だったようで、本作が撮られたまさに1951年に睡眠薬の過剰摂取により急逝しています。

”疑惑の影(1942)”
のジョセフ・コットン、”汚名(1946)”のクロード・レインズ、そして”見知らぬ乗客”のロバート・ウォーカーの三人がヒッチコック映画の悪役ベスト3とトリュフォーは評価していますが、その中でも異常さにおいてはロバート・ウォーカーがダントツ。名優による上質のサイコ・サスペンスを十分愉しむことができました。★★★★★

予告編はこちら

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ワイルダーとチャンドラー

『深夜の告白』の時の二人も意外や意外、結構もめてたらしいですよ。一人こもって仕事をしたいチャンドラーの要望を却下してワイルダーは一緒の部屋で書かせたんですね。その上、ブラインドを開けろ閉めろとか、ステッキで指図するとか。。「ワイルダーとの仕事は苦悩に満ちた体験だった」なんてチャンドラーのコメントも残っているようです。どうも、ワイルダーって人の神経逆なでするような無神経なところがあったらしいですね・笑

おお、日曜洋画劇場<sesiriaさん

よく見ましたねぇ。淀川センセ懐かしい。
映画における”狂気”って、ものすごく魅力的だと思うんですよ。とはいっても、安物のスプラッターとかホラー系のとは違って、何か少しだけど決定的におかしいという感じの。で、まさにそれこそがヒッチコックの魅力だと思うのですが、中でもロバート・ウォーカー演じたブルーノは良かったですね。早くに亡くなったのが本当に残念です。

この作品大好きです。一番初めに見たのは淀川さんの
「日曜洋画劇場」でした。
この映画、印象的な場面がいくつもあります。
犯行が眼鏡に映る、パーティでブルーノがご婦人の首に手をかけるあの狂気、猛スピードで廻る回転木馬
ライターを溝に落とす、最初出会いを靴だけで表現してる、等等・・・・。
名作は必ず心に残る名シーンがありますね。

面白かったですね!

チャンドラーとヒッチコックが
相容れなかったというエピソードは
非常に興味深いですね。
チャンドラーは「深夜の告白」では、
B・ワイルダーとはうまくいったのに・・・。

しかし、ハメットが担当していたらまた凄いのが
出来ていたかもしれませんね。残念・・・。

お!お久しいぶりです

名画座のほうにもようこそです^^。エンディング両方観ましたよ。「聖職者のオチ」の方が良かったですね。またよろしくお願いします。

見知らぬ乗客

●この映画好きなんですよー。
溝に鍵落すシーン、メリーゴーランドのシーンにはハラハラしました。陥れる人がジャック・レモンにそっくり(笑)確か2バージョンのエンディングもありましたね。
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