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#0065『アメリカン・スプレンダー』シャリ・スプリンガー・バーマン監督 2003年アメリカ

アメリカン・スプレンダー

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監督・脚本:シャリ・スプリンガー・バーマン/ロバート・プルチーニ
製作:テッド・ホープ
原作:ハーヴィー・ピーカー/ジョイス・ブラブナー
撮影:テリー・ステイシー
編集:ロバート・プルチーニ
音楽:マーク・スオッゾ
出演:ポール・ジアマッティ/ホープ・デイヴィス
    ジェームズ・アーバニアク/ジュダ・フリードランダー
    マディリン・スウィーテン/ハーヴィー・ピーカー
    ジョイス・ブラブナー/トビー・ラドロフ
    ドナル・ローグ/モリー・シャノン
    ジェームズ・マキャフリー/ジョシュ・ハッチャーソン

えー、と言うことで久しぶりの新作記事です、

ネタバレです。ご注意ください。

以前、アメリカのオンライン映画批評サイト”Rotten Tomato”の特集”コミック原作映画ベスト100”の記事をアップしましたが、その第2位がこの映画(ちなみに1位は『スパイダーマン2』)

冒頭のハービー・ピーカー本人によるナレーションでは、

”この映画に夢や現実逃避を求めているとすれば、期待はずれになる”

とのこと。しかし、その実態はなんとなく幸せな気持ちになれる、アンチ・アメリカンドリーム・ムービー。

映画の構成は、実在のハービー・ピーカーが自分も出演しつつ語りを担当し、ポール・ジアマッティ扮するハービーの物語が進む。そして、漫画の主人公ハービー(の絵)が、ところどころに絡んでくる感じ。

子どもの頃からコワモテの面相で幸せをつかめない男ハービー・ピーカー。大人になっても病院のしがない文書係。ガレージセールなどで珍しいジャズのレコードを漁っては小銭を稼ぐ生活。離婚暦は二回。二度目の妻には"自殺してしまう前に、あなたと別れたい”と散々な言われよう。小太りのハゲ頭、怖い目をして前かがみに歩く彼を見ていると、自ら不幸を招いているという気がしなくもない。なんといっても、人間の付き合いは外見から始まるのだ。

しかし、ほとほと人生に嫌気がさした彼がありのままの自分の日常生活をコミックの原作にし、”アメリカン・スプレンダー”(アメリカの輝き)という雑誌に投稿したところ、これが大評判となる。コミックは順調に売れ、雑誌などにも注目される。ハービー本人もそれなりの人気が出て、有名人のはしくれとなる。

ところが、それらによって彼の人生は華やかに開けていくかと思いきや、身の回りの生活は何も変わらない。相変わらず、病院の文書係だし古いレコードやガラクタにまみれたアパートの部屋も変わった様子は無い。このあたりがこの物語の面白いところ。

それどころか、病院の仕事の最中も漫画の締め切りに追われ、コミックが縁で結婚したジョイス(ホープ・デイヴィス)とは同居直後から意見がかみ合わずにケンカ続き。彼女は、ハービーの漫画に理解を示さず、家では寝てばかりで仕事もしない。

彼の人生は、どうも良い方向には向かっていないらしい。いや、起死回生の一発を放ったにも関わらず、間違いなく悪い方向に向かっている。

高校時代の女友達と再会した彼が、ドライサーの”ジェニー・ゲルハート”(字幕では”ジェニーの一生”となっているが、これはジェニー・ゲルハート原作による映画作品名)の話題で、「自然主義の文学みたいなやりきれない悲惨な終わり方は嫌だ」と話していたが、彼の人生こそまさに自然主義的なのではなかろうか。要は何をしようが事態は決してよくはならないし、むしろじりじりと悪くなっていく。

その後もコミックは売れ、彼は人気コメディショーに出演するようになるが、やはり彼の生活は良くならない。どころか、いよいよ最悪の状況になっていく。依然としてジョイスとはすれ違い気味で、社会貢献活動に目覚めた彼女は家を留守がちになる。いつもジョイスに対してイライラが絶えないハービーだが、意外や彼は猛烈に寂しがる。愛に目覚めてジョイスとの関係は上向きになるのか。ちらりと期待を持たせるが、あろうことか彼女が不在中にハービーはガンであることが発覚。長い闘病生活に入る。

ジョイスは、ハービーに闘病生活をコミックにするように薦め、ハービーがしり込みすると自ら作画家を連れてきて、原作を書き始める。しばし、いがみ合いも忘れ三人の共同作業が続く。そして、ハービーは過酷な化学療法を乗り越えてガンを克服する。

ラストシーンで、町を歩くハービーは、その途中でジアマッティから年をとった本人に代わり、自分の人生について語る。結局その後もジョイスとの関係は好転せず(かといって悪化もしないが)、作画家の娘を引き取り養女にするが、彼女は注意力欠如障害。自ら曰く「大混乱の人生だ」。

しかし、作品を通して自分の人生を振り返るハービー・ピーカー(本人)に、人生を悔やむ気持ちは無い様子。逆に満足感のようなものが滲み出している。結局、人生の成功とかは意外に日常的なところにあるのかも知れないねというらしい。

しがない暮らしをしていた男が、コミックスで当てて大成功というと、いわゆるアメリカン・ドリームだけれども、その言葉から連想される金持ちとか権力とか、そういう物質的な側面が無くても十分に幸せになれるということらしい。

「結局人間は死ぬが、それまでに生きた証を2,3残したいものだ」とは、ハービーの最後の言葉。そこのところで納得できたものは、どんな生活を送ったとしても人生に満足できる。観ると少しだけ肩の力が抜ける映画。★★★★☆



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