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#0118『舞踏会の手帖』ジュリアン・デュヴィヴィエ監督 1931年フランス

舞踏会の手帖
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2005年のクリスマスイブにアップした記事。洒落た設定ながら悲惨な結末を迎えるエピソードも多いのですが、最後の最後にホッとさせてくれます。フランス映画の良さが詰まった一本。


以下、転載文。


夫を亡くしたクリスティーナ(マリー・ベル)は子供も友人もなく一人ぼっちになってしまった。遺品整理をしていると、偶然彼女が16歳の初舞踏会のときの手帖を見つける。その手帖には彼女にダンスを申し込み愛をささやいた男たちの名前が。見失ってしまった自分の生き方を見つけるために、20年前に一夜の舞踏会を過ごした男たちを訪ね歩くことにした彼女。しかし20年の月日を経て彼らの境遇も大きく変わっていた・・・。

フランス映画には、独特のロマンティックさと現実に対する冷徹な描写が同居している、いかにもフレンチな作品がたくさんあって時々無性に見たくなります。この映画もいいですね。主人公のクリスティーヌが、昔の男たちを訪ね歩くオムニバス形式になっていますが、ひとつひとつのエピソードが短いながらも、実に良いドラマに仕上がっています。それぞれの男たちは彼女との思い出を引きずっていたり完全に忘れていたり様々ですが、共通しているのは、20年前とは境遇や容姿が大きく変わってしまっていることと、彼女との再会が彼らの人生の転機になること。

自分ごとで考えると20年前というと社会人になったばかりです。それからずいぶんといろんなことをやってきましたが、中には都合よく受け流してきたことや、やり過ごしてきた事、目をつぶってきたことなどもたくさんあります。当時ひと時でも想いを寄せた女性が突然目の前に現れたら。しかも、彼女は昔と変わらず美しかった(少なくとも自分にはそう見えた)ら。昔の純粋でたくさん夢を持っていた自分を思い出すかもしれません。このままじゃいけないなんて思うかもしれませんね。クリスティーヌと再開する男たちも、彼女を通して昔の自分と改めて対面することで人生の転機を迎えたのでしょう。

それぞれの男たちを演ずる男優陣はすばらしく個性的で、詩の朗読がうまいロマンチストで今はギャングのボスになってしまったルイ・ジューベや、彼女を昔と同じダンスパーティにエスコートする手品のうまい美容師フェルナンデルなど風貌・演技ともに個性的な名優がそろっています。

しかし、その転機は必ずしも彼らの人生にプラスになるものではないところがフランス映画のフランス映画たるところです。あまりにも現実に染まってしまった自分の姿を再確認する彼らに訪れる転機は、時に彼らの人生に終止符を打つような厳しい展開になります。そして、その引き金となり転機の場に居合わせるクリスティーナも失望ばかりを味わうことになります。

そういう悲観的なエピソードが続いたあとで、最後にたずねたフェルナンデルのエピソードだけがほっとさせてくれて、彼女の将来にも光が差した感じでほっとしました。評価は星5つ★★★★★

<スタッフ&キャスト>
監督: ジュリアン・デュヴィヴィエ Julien Duvivier
脚本: アンリ・ジャンソン Henri Jeanson
撮影: ミシェル・ケルベ Michel Kelber
    フィリップ・アゴスティーニ Philippe Agostini
    ピエール・ルヴァン Pierre Levent
音楽: モーリス・ジョーベール Maurice Jaubert
出演: マリー・ベル Marie Bell
    フランソワーズ・ロゼー Francoise Rosay
    アリ・ボール Harry Baur
    フェルナンデル Fernandel
    ルイ・ジューヴェ Louis Jouvet
    ピエール・リシャール=ウィルム
    ガブリエル・フォンタン Gabrielle Fontan
    シルヴィー Sylvie
    ピエール・ブランシャール Pierre Blanchar

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舞踏会の手帖
B000068RHKマリー・ベル フランソワーズ・ロゼー ルイ・ジューヴェ

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グリーンベイさん、ご無沙汰です^^・
私の記事が再見のきっかけになったとは光栄です。この映画、私のフランス映画クラシック体験としてはかなり初期にいる作品なんですが、その後しばらくこの作品を尺度に他のフランス映画を見ていました。主演のマリー・ベルはもちろん素晴しかった(私は、ミレーユ・バランよりマリー・ベル派です)のですが、各エピソードに出てくる男優たちが良かったですねぇ。特に最後のフェルナンデルは、ほっとするストーリーも手伝ってくっきりと記憶に残ってます。私も、もう一度観てみます。

 frostさん・・・お久しぶりです。
うーーーん。フランス映画の傑作の一本「舞踏会の手帳」(37)・・・frostさんのアップに触発されて何十年ぶりに再見した・・・。フランス映画の香りを懐かしく味わった。
名匠デユヴイヴイエは前年に「望郷」(36)を世に送った。当時のフランス映画界を代表する美人女優の二人・・・本作のマリー・ベル嬢・・・そして「望郷」のミレーユ・バラン嬢・・・二人とも甲乙つけ難い美人女優だが・・・夫々の作品に相応しい雰囲気のキャスチングですね・・・感心した。監督も40代初めの油の乗っていた時期の・・・監督自身のオリジナル作品で・・・八つのオムニバス全てに豪華な名優を配した点も夫々見応えがあった。
・・・20年前の舞踏会・・・豪華なシャンデリア・・・モスリンのカーテン・・・踊る女性の花の刺繍をあしらったドレスの裾・・・雰囲気を盛り上げていた・・・監督のさり気無い演出とセンスに魅せられた・・・。
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