スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

#0084『帰らざる波止場』江崎実生監督 1966年日本

帰らざる波止場
帰らざる波止場にほんブログ村 映画ブログへ

監督:江崎実生/企画:児井英生
脚本:山田信夫/撮影:横山実
美術:千葉和彦/編集:鈴木晄
音楽:伊部晴美/技斗:渡井喜久雄
助監督:曽我仁彦
出演:石原裕次郎/浅丘ルリ子
    志村喬/郷えい治
    金子信雄/深江章喜
    杉江弘/武智豊子
    杉山俊夫/榎木兵衛

   詳しい作品情報はこちら
    ⇒allcinema

「えらくかっこいい映画だな」と観終ったときに思わず口走ったわけですが、改めて考えてみるとかっこいい映画ってどんな映画だろうね?とちょっと考えてしまいました。整理してみるとこんな感じかな。私の場合ね。

1.魅力的な役者が活躍する
 文字通り、かっこいい美男美女ということもあるけど、映画俳優を”かっこいい”という時には当然演技のスタイルなんかが重要なわけです。拳銃無頼帖の宍戸錠などは男前というよりも、そのニヒルな演技というか笑い顔(笑顔ではない!)一発にしびれてしまうこともあるわけです。石原裕次郎の場合は、いろんな過去を引きずって苦悩しながらも自分の筋目をきちんと通す、そういう男を演ずると抜群の魅力を発揮しますね。それと、今回は志村喬ですねぇ。老刑事ですがね、目的のためには手段を選ばない汚いやり口と執念深さ。それをいかにも人のよさそうな老人的笑顔でやるわけですから、迫力ありますねぇ、こわいですねぇ。こういうのも魅力的だと思います。ま、なんにしてもやはり第一に役者に魅力がないとだめなようです。

2.ストーリーが自己投影できて魅力的
 横浜を舞台に自らの手で殺してしまった恋人の復讐を誓う元ジャズ・ピアニスト裕次郎と、彼と出会って恋に落ちてしまう財閥の未亡人浅丘ルリ・・・。そんなストーリーに”自己投影できる”なんて言っちゃうとぶん殴られそうですが、それでもやはり同じく人間、同じく現代、主人公もやはり悩んだり泣いたり笑ったりしているわけで、そういう意味では無意識のうちに自己投影しながら映画を観てますね。SFとかホラーとか時代劇などはやはり見方が違うかな。たとえば、SF超大作みたいなものを観ても”すごいね”とは思っても”かっこいいな”とはなかなか思わないわけです。

3.舞台となる土地の魅力がドラマをひきたてる
 裕次郎とルリ子が恋に落ちる町なら横浜か神戸か函館か。。。水戸や高崎じゃないよね(該当地の方すみません。決して悪意はないんですよ・・)。ちなみに私が住んでいる川越でもないでしょうな。しかし、そこに復讐が絡んでくるとやっぱり横浜しかないでしょ。国際犯罪都市!みたいな感じもするじゃないですか。

かくしてこの作品、昔の横浜が舞台ですが、波止場に船が着く場面から始まって船出とともに終わるところまで、いきなり素敵です。そして、裕次郎とルリ子が出会う場末の安ホテルの風情とか、中華街のざわついた食堂や波止場のイタリアレストランとか。素晴らしく雰囲気があってかっこいいですよ。

4.映像にこだわりがあって世界観がばっちり伝わってくる
そのイタリアレストランですがね。開け放たれた窓を海風が抜けてカーテンがふわぁっとはためくんですよ。旧知のイタリア人マスター(この人片腕なんですね)にせがまれて、裕次郎が店のグランドピアノを弾きながら歌いますね。グランドピアノの上には当然ダブルのウィスキーグラスが置いてあります。たまたま居合わせた外人客も裕次郎の歌声に聞きほれている。そして浅丘ルリ子が微笑みながら見つめてるわけです。ほらー、かっこいいでしょ。こんな映像をワイドスクリーンでバーンと見せられたら”かっこいい”としか言えませんよね。

江崎監督は絵作りにかなりこだわりのある人のようで、特に日活スコープ(ワイド)の幅の広さを使うのがすごくうまい。たとえば、裕次郎とルリ子のツーショットがあるでしょ。画面の中央にはおかず右端に二人を置く。左はずーっと屋外レストランの奥行きを見せてるわけです。テーブルと椅子が奥まで並んでてね。すごく良い。画面全部を使って主役二人を引き立ててる感じ。二人が投宿しているホテルのシーンもそうです、二階の廊下が外廊下になっていて、ロビーから手すりと廊下が見える。スクリーンの端から端まで外廊下が伸びているわけです。その廊下を裕次郎がうつむきかげんに歩いていくとね、反対の端に浅丘ルリ子が立っていたりするわけですね。ぞくぞくきますね。

他にも”かっこいい”と思う要素はいろいろあると思いますが、パット思い浮かぶのはこんな感じかな。人によっても違うとは思いますけどね。

で、結論は、この映画どこからみてもかっこいい!★★★★★

↓↓最後まで読んでいただいてありがとうございました。ぜひワンクリックお願いします^^
にほんブログ村 映画ブログへ

☆DVDが発売されていないんですよ。こんなにいい映画なのに・・。

ブログパーツ



テーマ : 日本映画
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

そうなんですよ

イエローストーンさん、今晩は。
>実はちょっとバカにして鑑賞していた
実は私も同様。で、同じように驚いた次第です。先入観て怖いですね。
石原裕次郎作品は5本くらいしか観ていませんが、この『帰らざる波止場』の画の魅力は特に素晴らしかったですね。フランス映画をかなり意識しているようですが、イエローストーンさんもおっしゃるとおり、これだけ画作りにこだわった作品はあまり見かけません。
日活アクションは単純明快なストーリーですが、この画作りの魅力と、次の『拳銃無頼帖 抜き撃ちの竜』の記事で書いているとおり、人物の魅力、この二つは本当に印象に残ります。

こんばんは。

私はこの作品は未見ですが、先日、「赤いハンカチ」を鑑賞しました。日活作品、裕次郎をきちんと鑑賞したのは初めてですが、単純に楽しめました。
また、「赤いハンカチ」は監督が舛田利雄ですが、実はちょっとバカにして鑑賞していた私は、編集や展開はちょっと別にして、画、つまりアングルや構図の撮り方に感心しました。当然、どっかでみた画ではあるのですが、最近の邦画ではみない画。へ~きちんと撮っているんだなぁと非常に強いショックを受けました。
また、違う監督ですが、私も、
>に日活スコープ(ワイド)の幅の広さを使うのがすごくうまい。
ここを強く感じました。つまり最近にはあまり見ない、スクリーンの構図なんですよね。
これから何本か裕次郎みようと思っています。
是非、この作品も鑑賞したいと思います。
では。
★引っ越しました!★
お越しいただいた皆様、ありがとうございます。 新しくシネマぞろ★を始めました。下のリンクよりぜひお立ち寄り下さい!
場内ご案内
はじめてご来場のお客様は
こちらから
上映作品を探す

【上映作品INDEX】
⇒タイトル別/あ行-さ行
⇒タイトル別/た行-わ行
⇒製作年別/1910年代-1940年代
⇒製作年別/1950年代-2000年代
⇒ファーストインプレッションリスト
【特集INDEX】
⇒サイレント映画特集
⇒ヒッチコック特集
⇒フィルム・ノワール特集
【500円DVD INDEX】
⇒500円DVDリスト(07/12/09更新)
 全358タイトル

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

ブログ内検索
カスタム検索
最近の記事を読む
コメント御礼!
トラックバック感謝!
上映作品ランキング


ご来場感謝!!
Google
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

文芸座館主

Author:文芸座館主

Blogranking.net

RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

お気に入り!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。