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#0094『階段通りの人々』マノエル・ド・オリヴェイラ監督 1994年ポルトガル/フランス

階段通りの人々
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リハビリ兼ねて記事の移管もぼちぼち進めます。”オールド~””カルト~””名画座”と3つのブログで250本くらいの感想記事をアップしていると思うのですが、遅々として移管が進まないのは、、、昔書いた記事って後から読むに耐えないから。。うう。特に、1年以上前の記事は、「なーに、もっともらしいこと言ってんだ」とセルフつっこみしてしまうようなものが多く、そのまま移管する勇気が出ない。。

しかし、そんなことばかり言っていると、せっかく書いてきたものが残らなくなってしまうので、ここはひとつ割り切って、移管を進めよう決心しました。

ということで、今回はオリヴェイラ監督の『階段通りの人々』。2006年11月25日に「カルトでも~」に掲載した記事なので、ちょうど一年前。微妙なニュアンスの難しい映画で、突っ込み不足な記事ですが、一回目の鑑賞では妥当な線か^^;


ネタバレしていますのでご注意

最高齢の映画監督マノエル・ド・オリヴェイラによる”映画による舞台劇”。リスボンの下町にある階段脇の貧しいアパートに住む人々の日常とその中で起きるハプニングを描く。

通勤時間は人でごった返す大きな階段の両脇に古いアパートが連なり長屋のようになっている”階段通り”が舞台。登場人物は、その一軒に住む目の見えない老人を中心に、貧乏暇なしでイライラも最高潮の娘とヤクザでぐうたらなその夫。向かいに住む、酔っ払いで、立ち小便してしまうようなぐうたらな老婆と孫の靴みがきの少年。隣には赤ん坊を抱いた女、遊び人の男。階段下で豆を売る女。バーの老主人、ギター弾きの老教授、真っ赤な服を着た娼婦。

総ての登場人物に名前がなく、総ての物語は階段途中の踊り場とバーの中で進行する。場所と時間と登場人物が極めて特定された形式になっており、まさに芝居を観ているよう。

時間や空間を自由に越えることができる映画で、舞台劇さながらに撮ることの意義は、専門家ではないので良くわからないのだが、この形式を駆使して貧しい人々の日常と心の綾がかなり微妙なニュアンスまでとことん描きこまれているのは十分に伝わってくる。そのあたりはお見事。

ストーリーは、目の見えない老人の持つ”箱”をめぐる貧しい人々の欲望の物語。この箱は盲人に与えられている、政府公認で施しを受けることのできる箱で、老人と娘夫婦はそのおかげである程度の収入を働かずして得ている。その不労所得をうらやむ者たちがいて、あるものは遠まわしに箱に興味を示し、あるものはもっと露骨に箱にちょっかいを出してくる。

周りの貧乏な人間たちにとって、盲人の施し箱は羨望の的。どうしても欲しいけれども、盲人の生活手段を露骨に奪うところまでは堕ちきることができない。そのあたりの底辺の人々の欲望とプライドのギリギリのバランスがいかにも微妙。見ていて愉快ではないが、かといって不愉快でもなく。。。どうにもやるせない気分がひしひしと伝わってくる。

箱は結局誰かに奪われてしまうのだが、それをきっかけに老人家族は一気に崩壊していく。許しを請う老人と責め続ける娘のやり取りは悲惨。結局、この一軒で老人と夫は退場、最終的に娘は一人きりになってしまう。

しかし、独りなった娘は老人と同じく不労所得の手段を得る。本人もなんとなく満足そうで、目の下に熊を作ってぎすぎすした表情も一変して、穏やかな聖母のような趣き。周りの貧乏人たちからもうらやましがられるのだが、本当に幸せなものかどうか。家のドアを開ける彼女の姿がいかにも寂しげに見えて、なにか微妙に虚ろなものを感じてしまう。

そんなことで、この映画から伝わるものはすごく微妙で、それをどう感じるかは観た人次第。一度見たきりでは、おそらく十分の一も分かっていないと思うが、続けて見直すには気力を要する映画でもあり、しばらく時間をおいてまた鑑賞する事にする。★★★☆☆

<スタッフ&キャスト>
監督:マノエル・ド・オリヴェイラ
製作:パウロ・ブランコ
原作:プリスタ・モンテイロ
脚本:マノエル・ド・オリヴェイラ
撮影:マリオ・バロッソ
出演:ルイス・ミゲル・シントラ
    ベアトリス・バタルダ
    フィリペ・コショフェル
    ルイ・デ・カルヴァルホー
    グリシニア・クォルタン
    ソフィア・アルヴェス
    イザベル・ルト

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(2002/11/22)
ルイス・ミゲル・シントラ、マノエル・ド・オリヴェイラ 他

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