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#0107ミューチュアル時代のチャップリン短編映画-1(1916年)

チャップリンの消防夫
『チャップリンの消防夫』

1916年、ミューチュアル社に移籍したチャップリンのサラリーはなんと週給1万ドル+ボーナス15万ドル。当時、国王でもなければ、この半分の収入を得る人間もいなかっただろうといわれたほどの高給取りとなります。1916年はきちんきちんと月に一本のペースで作品を製作し、『消防夫』『番頭』『スケート』など傑作を送り出します。もともとのドタバタギャグアクションについては名人芸の域に達しており、中には特殊撮影ではないかと見まごうシーンも多々あり。加えて、『放浪者』にあるような人情味も姿を見せはじめます。

『チャップリンの替玉』THE FLOORWALKER 1916年5月15日 チャールズ・チャップリン監督 
後に多くの映画を監督するロイド・ベーコンが売り場主任役でチャップリンのそっくりさんを熱演。作品の雰囲気はキーストン調のドタバタ劇。別名を『チャップリンのエスカレーター』とも言い、デパートのエスカレーターがギャグアクションのキーアイテムになっており、目いっぱい活用して大笑いさせてくれます。しかし、1910年代にもうエスカレーターってあたんですね。
不正を働いているデパート支配人と売り場主任。本社から探偵が派遣されて来ると聞き、大金をカバンに詰めて逃げ出そうとしますが、なかなか逃げられない。たまたま売り場主任とそっくりだったチャップリンは、何も知らずに身代わりを務めますが・・・。大金の入ったバッグをめぐって、支配人、売り場主任、チャップリンの大騒ぎ。

『チャップリンの消防夫』THE FIREMAN』 1916年6月12日 チャールズ・チャップリン監督
ダメダメ消防夫のチャップリンは消防隊長の悩みの種。何をやらせてもろくに働かないチャップリンには手を焼きっぱなし。そこにやってくるのが、金持ち紳士とその娘エドナ・パーヴィアンス。エドナは消防隊長の婚約者らしいのですが、父の方は火災保険詐欺を計画中で、娘との結婚をダシにして、隊長に消防の手抜きを約束させます。しかし、金持ち紳士は、あろうことか二階に愛娘エドナがいることに気づかず自宅に放火。駆けつけたチャップリンの大活躍によってエドナは助け出され、二人は相思相愛となってハッピーエンド。
フィルムの逆回転などの工夫も見られる有名な短編。この頃のチャップリンは、すでに世界一高給取りの超売れっ子コメディアンですから、役者としての演技の切れも最高。頭の先から足の先まできっちりと筋の通ったアクションで魅せてくれます。また、監督としてのチャップリンの演出も見所。こちらも小道具の配置からチームアクションの演出まで、笑いに対して無駄がありません。気絶している消防隊長の巨体が疾走する消防馬車から転げ落ちてすっぽり道路の穴にはまるところなど傑作。

『チャップリンの放浪者』THE VAGABOND 1916年7月10日 チャールズ・チャップリン監督
これまでの作品と趣が変わって、どちらかと言えばギャグよりストーリー重視。しかも、後のチャップリンの真髄と言うべきペーソスに溢れた筋立て。今までのドタバタシチュエーションと切れの良いギャグアクションで笑わせる作品から、明らかに新しいスタイルへの挑戦が見えます。ラストがハッピーエンドになっているところが後々の作品と違うところ。
酒場でバイオリンの弾き流しをしているチャップリン(バイオリンを弾く小指一本でも笑わせるところがさすが)。酒場で一騒動起こした後、あてもなく歩くうちにジプシーの一家と出会います。父に殴られこき使われているかわいそうな娘(エドナ・パーヴィアンス)を救出して二人で逃げ出したチャップリン。汚れた彼女の顔や髪を洗ってやるやさしいシーンもあり少し驚き。しかし、チャップリンに洗ってもらってきれいになった娘エドナは、水を汲みに行って、その美しさに目を留めた画家のモデルとなり相思相愛になってしまいます。展覧会で発表されたエドナの絵をきっかけに、実は彼女が幼い頃誘拐された金持ちの一人娘であることがわかり、迎えに来る実の母と画家。恋心を隠して彼女を見送るチャップリン。一人残されて悲嘆にくれる彼の元に、やはりチャップリンと別れ難いエドナ戻ってきて、最後はチャップリンも一緒にお金持ちの車で去っていき、一件落着。

『午前一時』One AM
 1916年8月7日 チャールズ・チャップリン監督
チャップリン一人芸の極致。ベロンベロンに酔っ払ったチャップリンは、午前一時(どう見ても真昼間ですが)にタクシーでご帰還。自室で、足ふきマット、トラの敷物、山猫の剥製、コート掛け、収納ベッドなどと絡みまくります。今や名人芸となった階段落ちや、出たり引っ込んだりする収納ベッドとの格闘は、これぞチャップリンという至芸。

『チャップリンの伯爵』 The Count 1916年9月4日 チャールズ・チャップリン監督
ペーソス溢れる『放浪者』、一人名人芸を見せる『午前一時』に続く9月の作品は、いったんキーストン調のドタバタ劇に戻ります。懐かしい拳銃乱射シーンも復活。しかし、ストーリーにしてもシチュエーションにしてもキーストンの頃より丁寧に豊かになっているところがさすがチャップリン。
洗濯屋のドジ店員チャップリンは、預かりもののシャツをアイロンで焦がしてしまって、あえなくクビ。昔馴染みの女中を頼ってお金持ちの屋敷にやってきます。屋敷では娘エドナのために伯爵を招いてパーティの準備中。そのころ、チャップリンをクビにした洗濯屋の主人は、伯爵から預かったシャツからパーティの招待状を発見。ちゃっかり正装してパーティに乗り込んできますが、居合わせたチャップリンに偽伯爵の座を横取りされてしまいます。こうして、偽伯爵のチャップリン、秘書役にされた洗濯屋主人、エドナにその父、それに遅れてやってきた本物の伯爵が参加していつものどたばた大騒ぎが展開。

『チャップリンの質屋』 The Pawnshop 1916年10月2日 チャールズ・チャップリン監督
チャップリン人気をさらに高めたミューチュアル時代の傑作短編。『チャップリンの番頭』という邦題もあります。客が持ち込んだ時計をチャップリンが壊してしまい、結局一銭も貸さずに追い返してしまうシーンは中でも評判になった場面。淀川長治氏はチャップリンの意地悪さが怖くてイヤだったと書いていました。傑作なシーンですが確かに後のチャップリン作品に見られるような人情味はかけらもありません。その他にも、見事な脚立使いやパイ投げ(パン生地ですけど)などギャグ満載。
質屋の店員チャップリンは、今日も遅刻。店主にしかられ、そりの合わない先輩社員とは店主の目を盗んで小競り合いの連続。見るからに仕事はいい加減、客あしらいも適当。しかし、押し入った強盗をやっつけて万事OK

『チャップリンのスケート』 The Rink 1916年12月4日
11月に『チャップリンの舞台裏』という作品があるのですが、映像がないため12月作品のこちらを。この作品もミューチュアル時代を代表する作品ですが、ギャグよりもストーリーよりも何といってもチャップリンのローラースケートテクニックがすごい。
前半はレストランでのドタバタ。チャップリンがレストランの給仕を勤める作品はいくつかありますが、このシーンも定番のギャグで笑わせてくれます。しかし、本番は仕事を抜け出したチャップリンがとなりのスケート場に行ってから。かわいいエドナを追い回す仇敵スタウト氏(エリック・キャンベル)との絡みはすごいの一言ですね。つま先からてっぺんまで笑わせる動作を研究し尽くしているチャップリンですが、その基礎となる技術も半端じゃない。このあたりがプロのプロたるべきところ。
(参考文献:「チャップリンのために」 大野裕之編集 とっても便利出版部発行より)

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