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#0109『モロッコ』ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督 1930年アメリカ

モロッコ
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本日も一本、”オールド・ムービー・パラダイス!”からの転載記事をお届けします。
マレーネ・ディートリッヒゲイリー・クーパー競演の『モロッコ』。クールなディートリッヒがヒールを脱いで、裸足でクーパーを追って砂漠をいくシーンが良かったですねぇ(記事で触れてませんが。。。。)。2006年3月に書いた記事ですが、当時はゲイリー・クーパーのほうに興味があったようです。


以下、転載文。


モロッコに流れ着いたクラブ歌手のアミー(マレーネ・ディートリッヒ)は、外人部隊の色男トム(ゲイリー・クーパー)と出会い恋に落ちるが、彼は事件を起こし前線に送られてしまう。一途に彼女を愛するフランス紳士ベシス(アドルフ・マンジュー)の求婚を受け入れ孤独を癒すアミーのもとに、トムが戦闘で重傷を負ったという知らせが届く。

ドイツから米国に招かれ、これがハリウッドデビューのマレーネ・ディートリッヒが主演。そのお相手が西部劇の超二枚目スター、ゲイリー・クーパー。とくるともうこの二人以上のみどころは皆無。ひたすら美男美女のメロドラマに酔いつぶれるのがこの作品の正しい見方でありましょう。

監督はマレーネ・ディートリヒのためにそのキャリアを捧げたといってもいいジョセフ・フォン・スタンバーグ。ディートリヒの美しさをいやというほど見せてくれます。

実際、スタンバーグ監督はディートリヒと別れてしまったあと50年ころはもうもぬけの殻。ハリウッドでも過去の人扱いだったそうで、それほどディートリヒに賭けていたんだと思うと作品を見る眼も違ってきます。

マレーネ・ディートリヒは”間諜X27(1931)”でレビューしていますが、30歳前後のこの時期は実にすばらしい。しかし、よくみるとディートリヒの表情というのは、微笑み/無表情のほとんど二つしかないように思えるんですね。

マレーネ・ディートリヒとヴィヴィアン・リーは、私の中でかなり好きな女優さんですが、喜怒哀楽のすべてにわたって感情表現の職人のようだったヴィヴィアン・リーとは対照的(ヴィヴィアン・リーは舞台の人だからというのもあるかもしれません)。なぜ、これだけ表情のバリエーションが少ないディートリヒが魅力的なのだろうと改めて見ていたのですが、ああ、なるほどと気づいたことがひとつ。

クーパーが鏡に口紅で書いた有名な別れのメッセージ(I Changed my mind...)。突然彼が消えてしまった後、翌朝彼が前線へと向かうところにベシスと一緒にディートリヒが現れ、特に取り乱すこともなくトムの出征を見送ります。

肩越しに振り向いて兵士の行列を見送るディートリヒの微笑顔にも余裕ありげなので、心に深手も負っていないのかと思っていると、その後クラブの楽屋でディートリヒは酒びたりになってしまっているらしい。

ベシスが訪れると、また例の微笑み。なんだ?意外と落ち着いているな。しかし、鏡台にむかうディートリヒを追いかけてカメラが鏡を映し出すと、そこにはまだ消されることなく例のトムのメッセージが。そして、微笑んでいたディートリッヒがいきなり持っていた酒をそのメッセージにたたきつけます。

このあたりの激変ぶり、これが彼女の魅力なんですよね。普段あんまり表情に出さないだけに、「ああ、実は心の中ではこんなにも傷ついていたのか・・」とまずはハッと気付かされます。そして「なんて一途な女なんだろ」としみじみ思ってしまうと、ほら、あの美貌ですから、もうディートリッヒのとりこになってしまうのです。笑

そういうことなので彼女の感情表現の少なさは、むしろ、ほんのたまに見せる感情の吐露とのギャップが際立って閃光のような魅力を発散します。有名なラストシーンも同じような構造だなぁと改めて見惚れました。

マレーネ・ディートリッヒ命のスタンバーグ監督が彼女の特質をうまく活かしたものなのか、それとも計算しつくされた演技なのか、私は知りませんが見事な演出ですなぁ。

さて、ゲイリー・クーパー追っかけ中ですが、この”モロッコ”を観るのはまずいなと思ったんですよ。以前”間諜X27”でディートリッヒにはかなり惹かれていたので、きっとクーパーのことはどうでも良くなってディートリッヒばっかりみちゃうだろうなぁと・笑

結果、その通りになてしまったのですが、クーパーも良かったですよ。前回の”闘ふ隊商”では、クーパーのクローズアップがあまりなかったこともあり、今ひとつ印象が定まらなかったのですが、今回はディートリッヒを一途に惚れさせる女好きでありながら一本筋の通った兵士トム・ブラウンがぴたりとはまり、実に華やかです。

ゲイリー・クーパーは実生活でもかなりの色男ぶりだったそうですが、クラブでディートリッヒからこっそり受け取った鍵を見ながらひそかに笑う、その笑顔辺りを見ると、こりゃたまらんでしょうね、女性には。

この作品から西部劇にとどまらずハリウッドを代表する二枚目としてクーパー人気に火がついたということですが、十分うなづける好演でした。

しかし、しつこいようですが52年の”真昼の決闘”で見せたクーパーの苦渋に満ちた表情。あれが心に残ってしかたがないのですよ。あの、初老のクーパーと30年代の色男全開のクーパーの間のギャップが大きすぎて、今ひとつぴんとこないので、その中間40年代のゲイリー・クーパーを一本観てみたいと思います。

ということで、次回はフランク・キャプラ監督でバーバラ・スタンウィックと共演した”群集(1941)”

(ディートリッヒのDVDが家にあったらそっちに流れていくところだった・・^^;)★★★★☆


<スタッフ&キャスト>
監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ
原作:ベノ・ヴィグニー
脚本:ジュールス・ファースマン
撮影:リー・ガームス
出演:
ゲイリー・クーパー
アドルフ・マンジュー
マレーネ・ディートリッヒ
ウルリッヒ・ハウプト
ジュリエット・コンプトン
フランシス・マクドナルド
アルバート・コンティ

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No title

本作も名作中の名作ですね。
台詞のひとつひとつ、魅力的な俳優陣、独特のムードをかもし出すロケーション、
どれをとっても、現在の映画が適わないものです。
主演二人がいいのはもちろんなので、アドルフマンジューについて
少し。このお金持ちの紳士の役が実に見事で素敵でした。
あきらめてこの紳士と婚約するその場で、外人部隊の太鼓の音が聞こえると、
サッと表情を変えたアミージョリーが、外へ出て行く、
紳士が送った真珠のネックレスが
バラバラと壊れる。友人は心配するが、「愛してるんでね、何でもしてやりたいんだ」(正確ではない)というような台詞を言う。ああ~なんて素敵な紳士なんだ!
最後のシーンも素晴らしい。
太鼓の音も遠く去り、ただ風の音だけが聞こえている・・・・・
オシャレ(ああ・・・語彙が少ない、)です。陳腐な言葉しか思いつかなくてすみません、でもでもとても粋な、素敵な映画ですよね!何度でも見たいです。
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