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#0111『激斗の河(戦ふ隊商)』オットー・ブローワー、デヴィッド・バートン監督 1931年アメリカ

激闘の河
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今回は、2006年3月にアップした記事。当時、『真昼の決闘』での憂いを帯びた中年の瞳に魅せられてゲイリー・クーパーを追っかけてたんですね。クーパーはこの作品の前年に『モロッコ』でマレーネ・ディートリッヒと競演して脚光を浴びましたが、当時はこういう(B級?)西部劇によく出演していました。作品は人情コメディ西部劇と言う感じですが、やっぱり渋いクーパーの方が好みだなぁ。と、思いを新たにした作品。

以下、転載文

西部開拓の歴史に鉄道が登場する頃。ある幌馬車隊が2500キロかなたのカリフォルニアを目指して出発しようとしていた。ところが、幌馬車隊の若いガイド役クリント(ゲイリー・クーパー)は酒場の喧嘩が原因で保安官に逮捕されてしまう。困った老ガイドビルとジムは、隊に合流させろと頼み込んできたフランス娘フェリス(リリー・ダミタ)に協力を求めて、彼女をクリントの新妻に仕立てて保安官を説得し、彼を救い出すことに成功する。お互いに意識しあいながら旅を続けるクリントとフェリスだが、その行く手ではインディアンが虎視眈々と襲撃のチャンスを狙っていた。

活きのいい若者クリントと少しおてんばなフランス娘フェリスの恋の物語ですが、物語の上で重要な位置づけにあるのは二人の老ガイド、ビル(アーネスト・トーレス)とジム(タリー・マーシャル)。クリントの育ての親でもあるこの二人、鉄道建設前の西部の男の象徴のような”じさまコンビ”で、非常にいい味を出します。

じさまコンビは鉄道の進出によってガイドの仕事の地位が危うくなってきたことを認めたくない。それで自分たちが育てたクリントにも自分たちと一緒にガイドとして旅を続けて欲しいわけですね。しかし、クリントがフェリスと結婚してしまうと安定した家庭を求めるフェリスにクリントをとられてしまうと思い、いろいろな入れ知恵をして二人の恋のじゃまをします。

そもそも自分たちの計略がきっかけで二人は急接近したわけで、あわてて二人の邪魔をしようとするあたりのやりとりがなかなか楽しいのですが、最後の最後は二人が本当に愛し合っていることを知ります。二人はクリントにガイドの時代が終わることを告げて、彼女と結婚することを勧めます。親心ですねぇ。いい場面です。(直後にクリントから年寄り呼ばわりされて殴りあいになるあたり、さらに笑わせてくれますが)。

クライマックスでついに襲ってくるインディアンの大群。タイトルどおり河をはさんだ大戦闘が迫力十分ですが、その戦いでも”じさまコンビ”は撃ち倒した相手の数を競うようなハリきりぶり。大活躍の末、壮絶な最期を遂げるじさまたちとともに、古き良き幌馬車時代も終わりを遂げるのでした。

ゲイリー・クーパー追っかけ中です。若いですね。1931年の作品ですから、30才ですか。”真昼の決闘”で見せた、あの世界の不幸をすべて背負い込んでしまったような苦しそうな表情(実は撮影時胃潰瘍で本当に苦しかったらしい・・・)とは程遠く、元気いっぱいで体も良く動きます。

でも、20年後の初老の彼のあの苦悩の表情が忘れられないんですよね。もうすでにあの時期は人気に陰りが見え始めていたそうですが。いまひとつ”若い”ゲイリー・クーパーにはいりこむことが出来ませんでした(もみ上げの辺りがちょっとカール気味で、フラメンコダンサーみたいで変だし・・・)。

手元に、前年の1930年に撮られた”モロッコ”がありますので、もう一作この時代のゲイリー・クーパーを観賞してみようと思います。この時代のゲイリー・クーパーにも入れ込めますように^^★★★☆☆

<スタッフ&キャスト>
監督:オットー・ブローワー/デヴィッド・バートン
原作:ゼイン・グレイ
脚本:エドワード・E・パラモア・Jr/アグネス・ブランド・リー
撮影:リー・ガームス/ヘンリー・ジェラード
 
出演:ゲイリー・クーパー
    リリー・ダミタ
    アーネスト・トレンス
    フレッド・コールマー
    タリー・マーシャル
    ユージン・パレット
    ジェーン・ダーウェル

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(2006/12/14)
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