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強盗団を逮捕しようとした警官が逆に拳銃で脅され命乞いをする場面が、テレビで香港中に放送されてしまいます。ことを重大視した警察は、古いアパートの中に追い詰められ篭城した強盗団を逮捕する全てのプロセスをテレビ中継させることで、国民の信頼を回復する作戦に出ます。作戦の発案者&責任者は、若いエリート女性幹部レベッカ(ケリー・チャン)。現場たたき上げの敏腕刑事チョン(ニック・チョン)、強盗団のボスユアン(リッチー・レン)、アパート内に潜伏中に、偶然から強盗団と行動を共にすることになる殺し屋チュン(ユウ・ヨン)。彼らの駆け引きの行方は・・・。

冒頭7分間に及ぶワンカットの銃撃シーンがなかなか魅力的。ジョニー・トー監督は暴力をスタイリッシュに映像化する方法に長けているようです。

映画で銃撃戦と言えば、まず思い浮かべるのは目もとまらない早撃ち。若かりし日のクリント・イーストウッドなど格好よかった。『荒野の用心棒』の4人瞬殺とかしびれたもんです。そして、もう一つよくあるパターンが、曲芸のようなアクロバティックな銃撃戦。マトリックスやアントニオ・バンデラスの酒場の大銃撃戦(デスペラード)など思い浮かびます。

ジョニー・トーの銃撃戦は、それらと比べて非常に地味&クール。『デスペラード』のアクションなど、ジョン・ウー的派手さはまったくありません。表情は変わらず、動きはスロー(歩いてますから)。吹っ飛んで死ぬやつもいません(本来そんな死に方はしない)。リアルと言うのとも少し違います。

その場面をカメラがなめるように移動して写し撮っていきますが、強盗団のプロフェッショナルなクールさが実にスマートに映像化されていると思います。このあたり、”ジョン・ウーの呪縛を逃れた”といわれる所以かと思いますどうなんでしょう。

主演のレベッカを演じるケリー・チャンは見覚えがある思ったら『冷静と情熱の間』に出てました。結構きつい表情するんだなぁと多少驚き。リッチー・レンとニック・チョンがしばらく見分けがつかなかったのは良いとして(多分私だけですから・・)、主役級のかっこいい若手俳優たちよりも、人質に取られたタクシー運転手(ラム・シュー)とか、チョンの部下の中年刑事(ホイ・シウホン)とか三枚目の方が印象的でした。

人物描写などはおいといて、全編アクションアクションの本作。カメラがずっと動いているのが少し気になりましたが、テンポも早く映像的には面白い作品だと思いました。強盗と殺し屋の友情劇的なラストシーンはとってつけたようで必ずしも必要ではなかったと思います。"Yes, Madame."が耳に残る。★★★★☆

<スタッフ&キャスト>
監督:ジョニー・トー
脚本:チャン・ヒンカイ/ イップ・ティンシン
撮影:チェン・チュウキョン
出演:ケリー・チャン/リッチー・レン
    ニック・チョン/ラム・シュー
    ユウ・ヨン/マギー・シュー
    サイモン・ヤム/チョン・シウファイ

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