スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

#0170『荒野の七人』ジョン・スタージェス監督 1960年アメリカ

荒野の七人
”THE MAGNIFICENT SEVEN” にほんブログ村 映画ブログへ


ネタバレでございます。


しかし、あれですね、映画って何回も観ないとダメですね。『荒野の七人』も、今まで何度か観た作品ですが、今回観直して、今まで見過ごしていた”ガンマンたちの生き様”が初めて伝わってきました。

後半のカルヴェラ(イーライ・ウォラック)一味との戦いは文句なしの見せ場ではあるのですが、前半の人集めの部分もこの作品の魅力の一つ。しかし、なぜそもそもクリス(ユル・ブリンナー)たちはこの儲からない仕事を引き受けたんだろうかということが疑問ではありました。

『荒野の七人』には特に回想シーンもありませんから、彼らの過去は定かでないのですが、それぞれ用心棒や賞金稼ぎなど銃と腕っぷしで生き抜いてきたことはわかります。しかし、集まった彼らはガンマンとして人生の転機に差し掛かっているようです。

ヴィン(スティーブ・マックィーン)は、「なじみになったバーテンやディーラーは山ほどいるが、女房や子供や家はない」と言い、それを受けてクリスも「ゆっくり落ち着く場所もなければ、腹を割って話せる相手もいない」と語ります。アクション中心の後半にあって、しんみりとする名シーンです。

前半の人集めの段階では、彼らのこういう思いはほとんど描かれておらず、冒頭の棺桶護送におけるユル・ブリンナーとマックィーンの凄腕ぶりやジェームズ・コバーンのクールなナイフ技などがクローズアップされているため、選りすぐりのプロフェッショナルが徐々に集結する魅力だけを観てしまいがちです。彼らが一列に連なって村に向かうシーンは、本当にかっこいい。

後半、カルヴェラとの激しい戦闘を中心において、それぞれのガンマンの人間的な部分をチラ見せするシナリオは、いかにもではありますが彼らの強さの中に意外な一面を発見する形になってすばらしい限り。

オライリー(チャールズ・ブロンソン)は、農民の子供たちに家族を守る父親の勇気を説き、自分にはとてもそんな勇気はないと告白。リー(ロバート・ヴォーン)は、力の衰えに気づき恐れを感じ夢にうなされています。一瞬自信を取り戻した直後のリーの死はひときわ印象に残ります。一番若いチコ(ホルスト・ブッフホルツ)ですら、農民からガンマンになったことに本当は後悔の気持ちがあるようです。七人の中で一見そういうジレンマを感じさせないのがジェームズ・コバーン扮するブリットですが、ヴィンが語るときにツーショットでブリットの姿が映っていましたね。自ら言葉にはしませんが、やはりそういう思いを抱いているような表情がありありと見えます。

彼らは、その場その時がすべての根無し草のようなガンマン生活がむなしくてたまらないんですねぇ。7 人の中で唯一の例外はブラッド・デクスター扮するハリーでしょうか。彼は最後まで隠された儲け話を信じて死んでいきます。死に際のハリーに、50万ドルの金鉱が隠されていると嘘をつくクリス。笑いながら死んでいくハリー。ハリーの存在と死はガンマンたちが感じているむなしさを引き立てる役割を担っていました。

農民たちのためにカルヴェラと闘うことは、彼らにとってそういうむなしさとの戦いだったんですね。心身に染み付いてしまったガンマンという生き方から足を洗えるわけではなくても、自分には農民たちのような大地に根ざした生活は出来なくても、そういうむなしさに対してなにか一矢報いたいという思いが損得抜きで彼らをこの仕事に赴かせたのではないでしょうか。

カルヴェラには、彼らのそういう思いが理解できなかったんですね。立場こそ違っても、金目当てで銃に頼って生きる同類だと信じて疑わなかった。だから、農民たちが七人を裏切ったとき、カルヴェラは銃すら奪わずに彼らを村から追い払います。わずかな報酬すら期待できなくなった彼らに戦い続ける意味などない。戦いは終わったのだと思ったはずです。カルヴェラが「なぜだ?なぜだ?」と問いながら死んでいく姿は、ついに人間の本質を理解できなかった男の悲しい最後の姿でした。

「農民だけが勝ち、土地と同じように永遠に残っていく」と語る長老の言葉が感動的。ただ一人農民に戻っていくチコを見送り、「俺たちはいつも負けだ」と言い残して荒野に去っていくクリスとヴィンの姿が素晴らしいラストシーンでした。★★★★★

<スタッフ&キャスト>
監督/製作:ジョン・スタージェス
共同製作:ルー・モーハイム
製作総指揮:ウォルター・ミリッシュ
原作:黒澤明/橋本忍/小国英雄
脚本:ウィリアム・ロバーツ/ウォルター・バーンスタイン
撮影:チャールズ・ラング・Jr
音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:ユル・ブリンナー/スティーヴ・マックィーン
   チャールズ・ブロンソン/ジェームズ・コバーン
   ロバート・ヴォーン/ホルスト・ブッフホルツ
   ブラッド・デクスター/イーライ・ウォラック

↓↓最後まで読んでいただきありがとうございました。ぜひ、ワンクリックお願いいたします^^
にほんブログ村 映画ブログへ

ブログパーツ

荒野の七人 (特別編) (ベストヒット・セレクション)荒野の七人 (特別編) (ベストヒット・セレクション)
(2007/10/24)
ユル・ブリンナー

商品詳細を見る

テーマ : クラシック映画
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

ヴィンが好きです

始めまして、お邪魔いたします。
最近、映画館で「大脱走」をみる機会がありまして、初めてマックィーンのジャンプシーンをスクリーンで観て大感激しました。
只今、マックィーンがマイブームとなっています。
「荒野の七人」のヴィンは、映画登場人物の中で、一番好きと言っていいほどのキャラクターです。

CGや特撮に頼らない生身の人間アクションが素晴らしく楽しい映画ですが、おっしゃるとおり何度も見ますと、時代に取り残されそうなガンマン達の哀愁と、これまた時代が昔の荒稼ぎを許さなくなった追い詰められたカルベラが、その行動に説得力を持たせますね。
一匹狼のガンマン達と、「40人の手下どもを食わせて」いかなくてはいけないカルベラとは、最後の最後で考え方が違ったんですよね。カルベラは社長さんちっくでビジネスとしてガンマンと取引したつもりだったんでしょう。カルベラでさえ、感情移入できそうなお話ですね。

それにしてもヴィンは、かっこいいです。哲学的な事を言ったり、おねえんさん好きのやんちゃ坊主だったりと、今みてもやはり魅力的でした。

以前の記事へのレスですみません。内容に思わず嬉しくうなずいてコメントさせていただきたくなりました。



★引っ越しました!★
お越しいただいた皆様、ありがとうございます。 新しくシネマぞろ★を始めました。下のリンクよりぜひお立ち寄り下さい!
場内ご案内
はじめてご来場のお客様は
こちらから
上映作品を探す

【上映作品INDEX】
⇒タイトル別/あ行-さ行
⇒タイトル別/た行-わ行
⇒製作年別/1910年代-1940年代
⇒製作年別/1950年代-2000年代
⇒ファーストインプレッションリスト
【特集INDEX】
⇒サイレント映画特集
⇒ヒッチコック特集
⇒フィルム・ノワール特集
【500円DVD INDEX】
⇒500円DVDリスト(07/12/09更新)
 全358タイトル

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

ブログ内検索
カスタム検索
最近の記事を読む
コメント御礼!
トラックバック感謝!
上映作品ランキング


ご来場感謝!!
Google
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

文芸座館主

Author:文芸座館主

Blogranking.net

RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

お気に入り!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。