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#0015『肉体と悪魔』クラレンス・ブラウン監督 1926年アメリカ

Fresh and the devil

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監督:クラレンス・ブラウン
原作:ヘルマン・ズーデルマン
脚本:ベンジャミン・F・グレイザー
撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ
出演:グレタ・ガルボ
ジョン・ギルバート
ラルス・ハンソン
バーバラ・ケント
ウィリアム・オーランド

詳しい作品情報はこちら
    ⇒肉体と悪魔 - goo 映画
    ⇒肉体と悪魔@映画生活
    ⇒IMDb(英語)


ダンスパーティーの人ごみを縫ってフェリシタス(ガルボ)を探し求めるレオ(ジョン・ギルバート)。その視線の先に彼女が現れる。きれいに後ろに撫で付けた髪、ちょっと上目づかいの目元、笑みを湛えた口元。近寄るレオに微笑みかけ、ダンスに誘われると連れの女性たちに会釈し、ふと真剣な表情になって立ち上がり、彼に寄り添う。二人の唇が急接近し、このままキスしてしまうんじゃないかと思うくらい。ひとしきりダンスを楽しみ、涼を求めて庭に出て、闇の帳で語り合うふたり。

Who... are... you? どちら...のお方で...?
What does it matter? お気になさらないで...




I'm going to see you again ... often. これからは、頻繁にお会いしたいものです
... Perhaps... そうね




You are ... very beautiful. とても...お美しい
You are ... very young.  あなとも...とてもお若いわ

絡み合う二人の視線、フェリシタスが煙草を取り出して唇に挟み、彼を見つめながらその煙草を彼の唇に・・・。しばし、彼女を見つめマッチを取り出し火をつけるレオ。マッチの火に照らし出される二人の顔。火をつけようとして、彼女の視線に手を止める。そっと、その火を吹き消すフェリシタス。。。

You know ... when you blow out the match..... that's an invitation to kiss you...?

口移しの煙草の火は、くちづけを許していただいたと思って宜しいのですか?


いつも、貴重なコメントをくださるグリーンベイさんのお奨めでグレタ・ガルボの名作『肉体と悪魔』を鑑賞しました。フェリシタスとレオが道ならぬ恋に落ちるこのシーンは、溢れる情感が見事すぎて表現する言葉がありません。ので、スポークン・タイトルをそのまま記してみました。日本語訳も原文とは少し違うところがあるものの、見事な名訳です。にほんブログ村 映画ブログへ

大方ご存知の通り、グレタ・ガルボはスウェーデンでPR映画に出ていたところをスカウトされ商業映画に出演するようになり、モーリッツ・スティルレル監督に見込まれて、『マイ・フェアレディ』を地で行く教育を受け、M・G・Mのメイヤーと契約しハリウッドにやってきます。ハリウッドデビュー作の『イバニエズの激流』(’26)などを経て、ガルボ人気を不動のものとしたのがこの『肉体と悪魔』です。

ご紹介した煙草を口移しするシーンは、当時の観客たちに”魔性の女”を印象付けたと言います。さも、ありなん、ですね。今まで観た中では”サイレントの名花”と言われたリリアン・ギッシュ(1925年に同じくM・G・Mと契約)は同じ年に『ラ・ボエーム』や『真紅の文字』で名演技を披露し、20年代のセックス・シンボルと言われたクララ・ボウが『あれ』『つばさ』で大ブレイクしたのは翌年の1927年。どちらも素晴らしい魅力を持った女優です。また、この頃の作品を観たことはないのですが、グロリア・スワンソンがキャリアの絶頂期を迎えたのがこの年で、独立プロを設立してアカデミー賞候補となる作品を送り出します。しかし、今まで見てきた女優たちと比べても、グレタ・ガルボがこの作品で見せた複雑な悪女ぶりはまことに衝撃的。気高くて、上品で、情熱的で、ずるくて、はかなくて、切ない。全く新しい”女”を見せてくれたと言っても良いと思います。


・・・溜息・・・

とにかくガルボに圧倒されるこの作品ですが、この作品はけしてそれだけの映画ではなく、映像の面でもかなり工夫されていますね。今まで観てきた10年代~20年代のサイレント映画と比較すると、現代の映画により近い映像になっているのではないかと思いました。冒頭の二人のロマンチックなシーンの撮り方もそうですが、レオとフェリシタスの夫ラーデン伯爵との決闘シーンなども、介添人が持つ二丁の旧式拳銃のクローズアップから始まり、超ロングの映像を取り混ぜた緊迫感の表現と、どちらが勝ったか結果を見せずに次のシーンにつなぐ見せ方の巧みさが印象的でした。

翌1927年にはいよいよトーキーが世に現れますが、ついにサイレント映画もその究極の姿を見せてきました。いやー、映画って本当に素晴らしい。最近しみじみそう思うのであります。★★★★★


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肉体と悪魔
肉体と悪魔グレタ・ガルボ ジョン・ギルバート ラルス・ハンソン

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グリーンベイさん、こんばんは。

>最近の映画は饒舌に過ぎる・・・
サイレント映画というのは、表現手段が乏しい分、自然と観客の想像力を刺激する形に進化したんでしょうか。名作を見ていると画面で起きていることと自分の内面がシンクロするような、なんともいえない気持ちの良い感覚を味わえます。翻って現代の映画(といっても当然全てではありませんが)、潤沢な表現手段をもてあましているように感じる作品が多いのも事実です。”いかにリアルに見せるか”の追求は、観客の飽きとの勝負になり長続きしないし。金ばかりかかる。クラシックの名作リメイクがほとんどうまくいかないのも、”なんとか見せよう”とがんばってしまうからかもしれませんね。

「肉体と悪魔」・・・。

 FROSTさん・・・今晩は。
うーーーん。「美しい」等とは・・・ありきたりで、己の感性の貧しさをさらけ出すようで恥かしくて言えるものではない・・・。(笑)
<気高くて、上品で、情熱的で、ずるくて、はかなくて、切ない>全く新しい「女」を見せてくれたと思っている・・・良くぞ言ってくれました・・・。この作品のガルボ嬢は22歳でしたが・・・男を官能の世界引きずり込むその魔性は・・・熟女にしか映らなかった。
<サイレント映画こそ「映画」の理想>と云うように・・・素直に映像の力を十分受け止めることが出来ましたね。今日でも大人の映画として見応えのある作品です・・・。
現代の映画は、あらゆる意味で饒舌に過ぎませんか・・・サイレント映画の名作を観るに付け・・・映像の力を再認識している。

”神聖オショーネシー帝国”様、ようこそいらっしゃいました。そうそう、写真がメアリー・アスターでHNがオショーネシーなのに、アドレスがグレタ・ガルボだなと思ってましたよ。スウェーデン字幕のDVDまで買うとは・・ファンの鏡だ・笑。
グレタ・ガルボはガツッっと、一発くらいましたね。ポスターを見ると(当然のことながら)、中心にいるのはジョン・ギルバートで、週給なんかも25倍もギルバートの方が高かったんでしょ?でも、この映画はガルボの映画でよね。メイヤーが難色を示した歯並びの悪さまでもが美しい。二人の男の間で妖しく咲き誇りながら、あのあっけない幕切れも後を引きます。

日本のガルボとも呼ばれてるオショーネシーです←ウソです。
実はガルボが一番好きなスターなんですよ。
ガルボのサイレント映画はとても貴重なんですね。まだ「ガルボ神話」に彩られる前の“女優”としての彼女が観られる。彼女のハリウッドでの出発点は、当時流行の“ヴァンプ”でしたが、彼女はその役に説得力を持たせた。今までのヴァンプは男をなぶり殺しにして去っていくのに比べ、ガルボのヴァンプは男を傷つけながらも自身も傷ついた女でもあった。
そしてこの映画のラブ・シーンは画期的でもあったんですね。横になってのラブ・シーン。ガルボ21歳、ジョン・ギルバート29歳の生々しいラブ・シーンでした。
そして2人は恋に落ちる…。
正にFROSTさんの解説の通り。ガルボは美しい。
ガルボがハリウッドで出演した作品24作中20作を撮った名カメラマン、ウィリアム・ダニエルズの功績も大きいですね。
ガルボ=スティルレル監督の「イエスタ・ベルリングの伝説」のDVD、字幕はスウェーデン語で全然分からんのですが、買っちまった私。まぁサイレントですからいいんですがね。ふっくらとしたガルボが見られます。
彼が最初のシーンだけ演出して降ろされた「明眸罪あり」も、流石スティルレル監督と言いたい幻想的なガルボが見られますよ。
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