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#0018『カリガリ博士』ロベルト・ヴイーネ監督 1920年ドイツ

カリガリ博士

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ネタバレですよ

ハルシュテンヴァルの祝祭にカリガリ博士が現れ、夢遊病者チェザーレの見世物を始める。フランシスの友人アランは、未来を見通せるという眠り男チェザーレに自分の余命を尋ねた結果、予言どおり翌朝殺される。カリガリ博士とチェザーレの犯行とにらんだフランシスは彼らを監視するが、目を盗んで抜け出したチェザーレはフランシスの婚約者を殺害するため屋敷に忍び込んでいた。彼女の美しさから、殺さずに攫おうとしたチェザーレは追っ手に追い詰められて命を落とす。カリガリ博士も警察に追われ、逃げ込んだ先は精神病院であった。カリガリ博士の正体は。。。

やはり、真っ先に目を奪われるのは美術。文字通りムンクの絵の中にいるようですが、これぞドイツ表現主義の最高傑作。らしいです。(ちなみにオープニングとエンディングだけ通常の背景ですが、これはフリッツ・ラングのアドバイスによるものらしいです。)

この映画、ストーリーは支離滅裂なんですよね。なにゆえ、カリガリ博士ほどの人物が眠り男を使って見世物小屋なんぞやっているのかまずわからないし、そもそもチェザーレを使って何がしたいのかも不明。殺人動機もしかり。殺人事件そのものにいたっては、事の経緯をはっしょているのかつじつまが合ってないのか・・。にほんブログ村 映画ブログへ

そういうストーリーの異常性やヴェルナー・クラウスとコンラート・ファイトの名演技、それに例の背景美術など全部ひっくるめて狂人の妄想のイメージだったことをラストシーンで知るわけですが、この映画怖いですね。博士の逮捕・狂人の妄想という二重の解決を見ているにもかかわらず、なんとなくまだもぞもぞとした不安感が残ってるんですよね。それは、なぜかというとあの不気味な絵の中で蠢くコンラート・ファイトやヴェルナー・クラウスの姿が焼きついてしまったから。

表現主義とかなんとか詳しいことは知りません(鋭意勉強中)が、映画というものがシナリオや演技や美術(音楽も)などを駆使して恐れや不安などの目に見えない感情まで表現できる。それを他人に見せる(焼きつける)ことができるということを、これほど意図的にやってのけた映画はなかった。

この1時間あまりの映画から受け取る不安感は、同じ題材を扱ったとしても絵画や小説などの影響力をはるかに上回っているでしょう。公開当時のドイツの一般大衆が抱いていた世の中への不安と簡単にシンクロしたであろう事は容易に実感できます。この作品が怖いというより、映画というものが持っている影響力が怖い。ひょっとしてこの映画がなければ、ヒットラーも映画に注目することはなかった?

日本では翌年の1921年に公開され、谷崎潤一郎や、溝口健二や衣笠貞之助など日本の映画人にも大きな影響を与えたと言いますが、それも理解できます。。まあ、それだからこそ映画は面白いのであって興味も尽きないわけです。

金代的に体系化された映画作品ができた1915年からわずか四年後の1919年にこんな映画を作ったロベルト・ヴイーネ はすごい。世界全体が浮かれ始めていく頃にこういう映画を作ってしまうドイツ人ってもっとすごい。★★★★☆

<スタッフ&キャスト>
監督:ロベルト・ヴイーネ
製作:エリッヒ・ポマー
脚本:ハンス・ヤノヴィッツ/カール・マイヤー
出演:コンラート・ファイト/ヴェルナー・クラウス
    リル・ダゴファー/フリードリッヒ・フェーヘル
    ハンス・ハインリッヒ・フォン・トワルドフスキー

<作品関連情報>
    ⇒IMDb(英語)

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グリーンベイさん、こんにちは

私自身、まだこの映画の真価を掴みきれていないと思っていますが、どちらにしてもこの時期に見えないものまで映像化しようとした取り組みには驚きを感じますね。このDVDには冒頭に淀川長治氏の作品解説がついており、その中に、これはアメリカでもフランスでも出来なかった、ドイツだから出来た映画だとありましたがわかるような気がします。

「カリガリ博士」・・・。

 FROSTさん・・・今日は。
うーーーん。リュミエール兄弟の「世界ののぞき窓」としての映画から凡そ20年の間に・・・「月世界旅行」(02)「大列車強盗」(03)「国民の創世」(15)「イントレランス」(16)そしてこの「カリガリ博士」(19)・・・こうして並べてみると、映画の黎明期に、後の映画制作者達に大いなる影響を与えた画期的とも云える作品を撮ったことに感嘆するばかりです・・・。本作品も後の「吸血鬼もの・・」やジェームス・ホエールの「フランケンシュタイン」等に引き継がれ、邪悪な狂人キャラクター表現となっていることは間違いの無い事実でしょうね・・・。いずれにしても当時の映画人の緊張感とエネルギーの凄さには・・・感服・感服です・・・。
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