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#0020『つばさ』ウィリアム・A・ウェルマン監督 1927年アメリカ

WINGS

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監督:ウィリアム・A・ウェルマン
製作:ルシアン・ハバード
原作:ジョン・モンク・サウンダース
脚本:ホープ・ローリング/ルイス・D・ライトン
撮影:ハリー・ペリー
出演:クララ・ボウ/チャールズ・“バディ”・ロジャース
    リチャード・アーレン/ゲイリー・クーパー
    エル・ブレンデル/ジョビナ・ラルストン
    アルレット・マルシャル

<作品関連情報>
    ⇒IMDb(英語)

ネタバレですよ

第一回アカデミー賞作品賞を受賞した、パラマウントの本格的娯楽大作。

第一次大戦が始まり、田舎街で青春をを謳歌していた若者たちも航空兵として志願していく。主人公のジャック(チャールズ・“バディ”・ロジャース)は、陽気で一途な青年で幼馴染のメアリー(クララ・ボウ)の想いにはまったく気づかず、資産家の令嬢シルヴィア(ジョビナ・ラルストン)に夢中。しかし、シルヴィアには同じく名家の息子デヴィッド(リチャード・アレン)という相思相愛の恋人がいます。シルヴィアがデヴィッドのために用意した写真入りペンダントを自分のためのものと早とちりしたジャックは、そのペンダントをにぎりしめ、意気揚々と入隊していきます。

同期訓練生となったジャックとデヴィッド。ボクシングの授業で真剣に殴りあったことがきっかけとなり親友となります。その後、助け合いながら訓練を終えた二人はともに戦闘機パイロットとして実戦参加。エースとして活躍していきます。しかし、ジャックが持っていたペンダントがきっかけとなって、再び二人は仲たがい。しこりを残したまま、ドイツ航空隊の迎撃に向かいますが・・。

ストーリーは今でもよく見かける内容。というか、恥ずかしくなるような青春恋愛ストーリー。友情、恋愛、戦争、友との別れ、主人公の人間的成長、真実の愛の発見。青春要素てんこ盛り。クララ・ボウの代表作と言われますが、どちらかというと主役は二人の青年で、クララ・ボウはそこに絡む役回り。出演シーンも結構偏っていて、青年二人が出ずっぱりなのに比べ、中盤パリで大騒ぎを起こした後、クララ・ボウははラストシーンまで登場しません。まず、第一に男の友情と成長を描きたかったと、そういうことなのでしょう。

惜しむらくは、そういうベタなストーリーに引っ張りすぎているため、意味のない展開やこじつけっぽいシーンもしばしば。そこが唯一のマイナス点。例えば、訓練を終えて飛行隊に配属された二人のリーダーは、クールなホワイト中尉。脇役ながら存在感抜群で、パイロット哲学をぶち、かじりかけのチョコレートをぷいと放り投げて任務に向かうあたり、役も俳優もオーラを感じさせます。それもそのはずで、この俳優は実はゲイリー・クーパー。神々しいばかりの美男子ぶりは主役二人の比ではありません。そのクーパーが、、、任務に出た5分後には飛行機事故死・・・。おそらく、若い二人が上官の死に直面して実戦の過酷な現実を知ったということになるのでしょうが、無茶しすぎの感あり。ストーリーにおけるシーンのバランスがめちゃくちゃになっています。

しかし、ストーリー以外の要素はかなり良く出来ている映画だと感じました。特に映像面の工夫は作品全体に多々見られます。被写体が画面全体を覆い隠してから遠ざかるとか、デヴィッドとシルヴィアが乗るブランコを静止させ、逆に地面の方をスイングさせる取り方、パリのクラブではテーブルを挟む男女たちの間をカメラが抜けて移動していく映像なども実現しており、これまでの作品には見られなかったのではないかと思います。また、カットつなぎのテンポも良くてリズミカルにシーンが進んでいきます。演劇的な静止した映像からスタートしたカメラワークが、1920年代後半にはここまで技術発展してきたかという驚きを感じました。

戦争映画としての戦闘シーンはかなりの迫力で、売り物の空中戦の映像なども、この当時の技術を考えるとかなり挑戦的だったと思われます。空中戦のリアリティと興奮を伝えるという尺度では、一定の合格レベルに十分達していますね。上空から編隊飛行を俯瞰するショットや、編隊から一機ずつ順番に急旋回していく画などは、今の航空映画でも必ず使われるショットですね。飛行機の撮り方としては一つの基準を作った作品ではないでしょうか。

また、陸戦も大エキストラ動員のスケールの大きなシーンで、白兵戦や塹壕戦でバタバタと兵士が死んでいくシーンは目を見張ります。タバコをくわえて道端に座っている兵士に声をかけると実はすでに戦死しており、声をかけた兵士は吸いかけのタバコを踏み消して列に戻っていく。そういう、感傷をそそるシーンもうまく盛り込まれており印象的でした。

あとはクララ・ボウの魅力はいわずもがな。お色気コメディのイメージが強いのですが、この作品では実は登場シーンの半分で泣いているんですね。ジャックへの思いが届かず泣くシーン、パリのクラブで一番ジャックの近くにいるのにすれ違ってしまって泣くシーン、最期に想いが通じて泣くシーン。彼女の涙を追っているとこちらの涙腺が緩んでしまうこともしばしば。しかし、こんなに泣いていても実に爽やかで明るい印象を残すクララ・ボウの演技と存在感はやはり素晴らしいと思います。これ以降目だった作品を残していないのが返す返す残念です。

★★★★☆
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