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#0023『恐喝(ゆすり)』アルフレッド・ヒッチコック監督 1929年イギリス

blackmail

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
製作総指揮: ジョン・マクスウェル
脚本: ベン・レヴィ
撮影: ジャック・コックス
音楽: キャンベル・コネリー
 
出演: アニー・オンドラ/サラ・オールグッド
    チャールズ・ペイトン/ジョン・ロングデン
    ドナルド・カルスロップ/シリル・リチャード

サイレントからトーキーへの転換期にヒッチコックが撮ったユニークな作品。オールド・ムービー・パラダイス!から転載します。

ロンドン警視庁のフランクとの関係が倦怠気味のアリス(アニー・オンドラ)は、偶然知り合った画家と出来心の浮気。男の家で襲われそうになり、身を守るためにナイフで刺殺してしまう。一晩中街をさまよい帰宅した彼女は、思い悩んだあげくフランクに相談する。現場検証でアリスの犯行とうすうす気づいていたフランクは彼女を守ろうとするが、犯行を目撃していた男が自宅まで訪ねてくる。

1929年、ヒッチコック30歳のときの作品。もともとサイレントとして企画されたが途中でトーキーに方針変更され、イギリス映画界のトーキー第一号となりました。この時期、サイレントからトーキーの切り替えに必ずしも成功した作品ばかりではありませんでしたが、ヒッチコックはいかにも彼らしいトーキーの本質を突く演出を見せます。

トーキーの本質とは、映像と”音も”使って登場人物の心理や状況などを表現することだと思います。サイレントは当然セリフや効果音がありませんから、すべてを視覚に訴えるように演出されています。そのため、演技や演出を変えずに音をのせるだけでは映画として全体のまとまりがなくなってしまうのは当然。『雨に唄えば』でドン・ロックウッド(ジーン・ケリー)を窮地に立たせた『闘う騎士』はまさにそういうちぐはぐな映画をパロディ化したものでした。にほんブログ村 映画ブログへ

では、ヒッチコックが用いた演出とは?ナイフで画家を刺し殺したアリスは、街をさまよい、電光掲示を見ても凶器のナイフに見えてしまうほど罪悪感に押しつぶされそうになっています。ようやく家に帰り着き、なんとか朝食のテーブルにつきますが、そこに近所のおしゃべり女がやってきて、しきりと事件の噂話を始めます。アリスは気が気ではなく、次第におしゃべり女の会話の中の”ナイフ”という単語しか耳に入らなくなってくるんですね。音声では、”ナイフ”と言う単語だけボリュームを上げる演出。同時にアリスの目は、父親がパンを切るナイフに釘付け。これほどトーキーのメリットを活用したシーンはありません。若干30歳のヒッチコックは、初めて接したトーキーで、「音声はセリフで説明するために使うんじゃない」と悟っていたんですね。ヒッチコックの才能を世に示す大変有名なシーンとなりました。

他にも演出面でヒッチコックらしさが効いており、特に要所要所で登場する指をさして人を嘲り笑うピエロの絵がストーリーのポイントをきちんときちんと指し示していて面白く感じました。ラストシーンはアリスにとってとても残酷な結末。彼女は今後決して救われることがないだろうなぁと思わせるのですが、そこでもすかさずピエロの絵が登場します。さすが。★★★★☆

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アルフレッド・ヒッチコック

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恐喝(ゆすり)
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IHURUさん、はじめまして^^

ようこそ、おいでくださいました。
『恐喝(ゆすり)』には、1950年代後半~60年代前半くらいの絶頂期の作品に通じるものがすでにありますね。この作品は、紹介させていただいたトーキーの扱い以外にも、小道具の使い方が実にうまい。フィルムの状態があまりよくないのが難点ですが、絶対に楽しめると思います。500円DVDでも出ています。また、IHURUさんのブログにも遊びにいきます。今後ともよろしくお願いします^^

へええ~

はじめまして。FROSTさん。
ヒッチコックは有名どころを1,2本見たことしかないのですが・・・
すごくこの映画に興味を持ちました♪今度、探して見てみようと思います。

あはは^^

過不足なしですか・笑。初めて観た時は、フィルムの状態が良くないこともあって(ヒッチコック先生自慢の影が髭になるところがほとんど見えませんでした)、あんまり面白く感じなかったのですが、サイレント映画をいくつか観た後では、とても興味深い映画でした。観客の想像力にいかに訴えかけるか、これはサイレントでもトーキーでも変わらない、優れた映画のポイントですね。手段が限られていた分サイレントの方が訴えかけ方がわかりやすいのかもしれません。初めて映画に登場した音声も使って、これだけ見事に観客の想像力をかきたてたヒッチコックには驚くばかりです。最近の映画には、さらにCGという手段も加わりましたから、訴え方がもっと難しくなっているということですね。

「ゆすり」(29)・・・。

 FROSTさん・・・今日は。
うーーーん。「ゆすり」(29)・・・。
FROSTさんの解説に・・・何も足すことも無く、引くこともなし・・・です。(笑)
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