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#0029 キーストン時代のチャップリン短編映画-4(1914年)

画工
『チャップリンの画工』~幸せな元恋人の姿を見つめる・・・~

1914年8月の『チャップリンの小道具係』を最後に、ひどい仕打ちで人を笑わせるキャラクタは徐々に影をひそめ、『チャップリンの画工』における、昔の恋が忘れられない落ちぶれた画家や『新米雑役夫』のドジでクビになってしまう雑用係など、哀愁の漂う主人公が登場し始めました。自伝などでもこの時期、いろいろな新境地に挑んでいた記述があるそうですが、いよいよ”人生の哀しみの中におかしさがある”チャップリンらしい世界が開けてきます。

『チャップリンの小道具係』The Property Man 1914年8月1日 チャールズ・チャップリン監督
この頃のチャップリン(チャスという愛称だったんですね)は弱いものいじめも平気ですが、この作品では特に顕著。ミュージック・ホールの道具係のチャップリンは雑用係の爺さんに重い荷物を持たせ、倒れて荷物の下敷きになった爺さん相手に、荷物の上に載るわ顔を蹴るわ・・・・。デビューしたての頃と違って、見かけは後の心優しい”チャーリー”・チャップリンと同じですから、よけいに見るのがつらい。まあ、そういうところにあまり真面目に反応することもないのかもしれませんけどね。ちなみに、チャップリンの短編には”ミュージック・ホールもの”というジャンルがあるそうです。

『チャップリンの画工』The Face on the Bar・Room Floor 1914年8月10日 チャールズ・チャップリン監督
この作品は、この頃の作品の中ではかなり趣が違います。チャップリンは恋に破れて落ちぶれた画家。今は、バーで思い出話を聞かせては酒を恵んでもらっています。1巻ものの短い話ですが、落ちぶれた人生の悲しさが描かれており、得意のケンカやドタバタも出てきません。ラストシーンでは、振られた恋人が幸せな家庭を気づいているのを見かけ、一人ぼっちで去っていくというパターンを初めて観ることができます。当時のキーストン映画の環境ではかなり挑戦的な作品だったでしょうね。人気も出てきて本来やりたかった映画を撮れるようになってきたのか、たまたま試してみただけなのかわかりませんが、間違いなく後々のチャップリン映画を思わせる作品となっています。

『レクリエーション』Recreation 1914年8月18日 チャールズ・チャップリン監督
へぇぇ、面白い作品ですね。と言うのは、チャップリンの初監督作品『恋の20分間』のフィルムを7割方使っています。スリ取った時計をめぐるドタバタの部分をすっかり削除して、代わりに水兵とのレンガ投げやすったもんだを加え、オチの全員池にはまるシーンはそのまま。チャップリンだけ彼女を掻っ攫っていくラストも同じ。月に何本も新作を公開していた時代ですから、こういう再利用もあったのでしょう。ドタバタぶりが話題になったらしいので、観客もろくに覚えていなかったのかも・笑。

『男か女か』 THE MASQUARADER 1914年8月27日 チャールズ・チャップリン監督
キーストン映画の舞台裏をテーマにした作品。売れない三流役者のチャップリンが、監督からクビを言い渡され、翌日女装して戻ってくる。チャップリンの女装は、『多忙な一日』に続き二作目。前もそう思ったんですが、女装が似合うんですよね。きれいです。内容はいつものドタバタ大喧嘩のパターンですが、当時の撮影風景や楽屋風景を見ることが出来て興味深い作品でした。でぶ君ロスコー・アーバックルもちょい役で登場。

『チャップリンの看護人』HIS NEW PROFESSION 1914年8月31日
足を骨折して車椅子生活の叔父の看護に嫌気がさした男が、チャップリンを雇って看病をさせ、自分はデートに出かける。チャップリンの役どころは、悪気はないのだけれどもドジばっかりの男で、キャラに維持の悪さがない。やはり、少しチャップリンのキャラクターが変わってきている様子。オチの桟橋でのドタバタはキーストン・コップスも加わっていつもどおりだが、海に落ちる警官は今までになく豪快なダイブを見せる。また、叔父の車椅子が桟橋すれすれまで突き飛ばされるシーンも今までにないスリリングな演出で面白かった。

『二組の夫婦』(両夫婦)THE ROUNDERS 1914年9月7日 チャールズ・チャップリン監督
ホテルの向かいの部屋にするチャップリンとアーバックルは二人揃ってのんだくれのダメ亭主。それぞれの恐妻の隙を突いてこりもせず飲みに出かけるが、妻たちも手を結び二人を追いかける。ホテルからはじまって、酒場、公園とキーストンコメディおなじみの舞台が次々と登場。最後は穴の開いたボートの中で眠り込み池に沈んでいくという新しいパターンのラストシーンが観れます。ロスコー・アーバックルとチャップリンの息のあった二人芸が見ものです。

『新米雑役夫』THE NEW JANITOR 1914年9月24日 チャールズ・チャップリン監督
サスペンス・コメディと紹介されていますが、珍しくシリアスな悪役が登場。ある会社の雑役夫チャップリンは、ドジがたたってクビに。この会社の課長は借金取りに追われて会社の金庫から金を盗もうとしているところを社長秘書に見つかり、あわや秘書は殺されそうになりますが、駆けつけたチャップリンに取り押さえられます。自伝の中で「単なるお笑いだけに終わらせず、いま一つ別の面を加えたいと思うようになったきかっけ」と書いているそうですが、その前の『チャップリンの画工』などでも明らかに新境地を模索している風が見えます。

(参考文献:「チャップリンのために」 大野裕之編集 とっても便利出版部発行より)

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